×

市船橋PK戦勝利 フィリピン国籍の2年生GKギマラエスが立役者「自分を信じて跳んだ」

[ 2023年12月31日 19:01 ]

第102回全国高校サッカー選手権2回戦   市船橋(千葉)1―1(PK5―4)帝京長岡(新潟) ( 2023年12月31日    柏の葉公園総合競技場 )

<帝京長岡・市立船橋>PK戦で勝利し喜ぶ市立船橋イレブン(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 過去5度の優勝を誇る名門・市船橋が、2大会連続4強の実績を持つ難敵・帝京長岡に薄氷の勝利を収めた。

 1―1で突入したPK戦。主役を演じたのは2年生GKギマラエス・ニコラスだ。味方が外した直後、決められれば敗戦となる相手5人目のシュートを横っ飛びでセーブすると、続く6人目もコースを読み切り阻止した。

 「PK戦は得意なので自信があった。自分を信じて跳んで良かった」。止めた瞬間、勝利が決まったわけではないのに喜びのあまり観客席に駆けだした。「先攻だったことを忘れてて勝ったと思った。その後、ちゃんと決めてくれて良かった」と苦笑いした。

 ブラジル人の父とフィリピン人の母を持ち、千葉県習志野市で生まれ育った。サッカー王国生まれの父の影響で2歳でボールを蹴り始めた。当初はFWだったが、小学3年生からGKに転向した。

 フィリピン国籍を保有し昨年秋、U―16フィリピン代表に選ばれ、U―17アジア杯予選(ヨルダン)に出場した経験もある。「(U―17アジア杯予選では)日本とも対戦した。その後も招集されたけど、Aチームに昇格したので市船橋を優先した」という。

 双子の兄・ガブリエルも市船橋サッカー部のDF。ベンチ入りメンバーを外れ観客席で観戦した。試合後は「よくやった」と泣きながら、殊勲の弟に声を掛けた。

 1月2日の3回戦は星稜(石川)と顔を合わせる。ギマラエスは「しっかりリカバリーを徹底して、次の試合に向けて(相手の)分析もして、できる準備を尽くしたい」と切り替えた。

続きを表示

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

2023年12月31日のニュース