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【Jトピ~データで読み解く】J1唯一無敗の新潟 伊藤涼太郎の必殺「スルー&ラストパス」

[ 2023年3月15日 05:20 ]

新潟・伊藤
Photo By スポニチ

 J2から昇格した新潟が、序盤戦で台風の目になっている。2勝2分けの勝ち点8で3位、唯一の無敗をキープ。MF伊藤涼太郎(25)が2得点2アシストで、チームの全7得点に絡む活躍を見せている。

 伊藤は新潟の4―2―3―1布陣でトップ下を務める。11日の川崎F戦では前半22分、ペナルティーエリア左角付近から右足で2戦連発となる決勝のミドルシュート。前後半にループシュートを放つなどスタンドを沸かせ、1―0でホーム初勝利に導いた。

 16年に高卒で加入した浦和で十分な出場機会を得られず、複数のクラブを転々とした。昨季加入した新潟でチームの戦術にフィットし、攻撃の中心として9得点11アシストと大活躍。6季ぶりJ1昇格の立役者となった。

 視野の広さと抜群の攻撃センスを持ち、一瞬で好機を呼び込む。川崎F戦の前半17分と後半6分にはともに右サイドのFW太田の前方へスルーパスを通し、決定機をつくった。今季4試合でのスルーパス16本は湘南MF小野瀬と並び最多で、成功12本は単独最多。またシュートにつながったラストパス13本は2位。2つを合わせた一撃必殺「スルー&ラストパス」は7本で、2位の2本(7人)を大きく引き離している。

 セットプレーのキッカーも務め、川崎F戦の後半には正面やや左のFKを直接狙い、クロスバーを直撃した。左右のCKを全て任されているのも信頼の証だろう。開幕C大阪戦での2アシストを皮切りに、今季チームの全7得点に関与している。

 新潟はJ2ではポゼッションサッカーを掲げ、昨季もパス本数とボール保持率でリーグ断トツだった。今季J1に上がり、1試合平均のパス本数は694本から525本(リーグ3位)、保持率は60%超から48・4%とダウン。その中にあって昨季J2でもスルーパス118本で最多だった伊藤が、カテゴリーの差を感じさせないプレーを続けている。(データ提供・データスタジアム)

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