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横浜が1冠 J1連覇へ主力抜けても王者の厚み示した 西村V弾!6度目で悲願

[ 2023年2月12日 04:33 ]

富士フイルム・スーパー杯   横浜2-1甲府 ( 2023年2月11日    国立 )

<横浜・甲府>後半、ゴールを決め喜ぶ横浜・西村(右は水沼)(撮影・西海健太郎)
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 Jリーグのシーズン到来を告げる富士フイルム・スーパー杯が11日に国立競技場で行われ、昨季J1王者の横浜が2―1で昨季天皇杯覇者のJ2甲府に勝利。過去5戦全敗だったが、6度目の挑戦で初制覇した。Jリーグの新型コロナウイルスの対応ガイドラインが改定され、この試合から声を出して応援できるエリアの人数制限が撤廃。横浜サポーターの歓喜の声が国立に響き渡った。

 主将のMF喜田が優勝トロフィーを掲げる。6度目の挑戦で初制覇した「スーパーカップ」。ピッチに差し込んだ西日でトロフィーがより一層輝きを増した。「マリノスがこのタイトルを獲っていないことを知っていた。なんとしてもみんなの思いを結実させたかった。歴史を変えられて良かった」。神戸と対戦した20年はPK戦での敗戦を味わっていた喜田の言葉に実感がこもった。

 試合を決めたのはMF西村だった。後半16分。DF角田が最終ラインから前方の空いたスペースを見つけてドリブルで駆け上がる。ゴール前でパスを受けたFWロペスのシュートがポストではね返ったところに西村が押し込む「ラッキーゴール」。昨季は自身2度目の2桁10得点。オフには海外移籍も封印して横浜と契約を更新した26歳は、チームに今季1冠目をもたらし「(声援は)身震いした」とサポーターに感謝した。

 オフに昨季MVPのDF岩田(セルティック)とFW仲川(FC東京)らが移籍。さらに正GK高丘が米MLSバンクーバーへの移籍交渉のため今月4日にチームを離脱した。宮崎キャンプ中にはDF小池龍が右膝蓋(しつがい)骨脱臼で開幕絶望と次々にピンチが訪れた。マスカット監督はGKの代役にオビを起用。小池龍不在の右サイドバックには本来センターバックのDF上島を2日前の練習で初テストし、この日の一戦でぶっつけ本番で起用した。不安を抱えた守備陣が1失点でしのぎきり、マスカット監督は「オビを含めて4人のDFがいいプレーを見せてくれた」と称えた。

 17日の川崎Fとのリーグ開幕戦に弾みをつける今季初勝利。西村は「ケガ人が増えているけど言い訳はできない。みんなで助け合ってやっていけるのがこのチーム」と一丸となって連覇を狙うつもりだ。主力が抜けても層の厚さを見せつけ、王者の威厳を示した一戦だった。

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2023年2月12日のニュース