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中田浩二氏 歩く“神の子”生かす走るチームに隙なし

[ 2022年12月11日 05:05 ]

FIFAワールドカップカタール大会 準々決勝   アルゼンチン2ー2(PK4―3)オランダ ( 2022年12月9日    ルサイル競技場 )

<アルゼンチン・オランダ>モリナのゴールで先制したアルゼンチン。拳を突き上げ、デパウルと喜びあったメッシ(右)だったが(AP)
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 【中田浩二 視点】アルゼンチンは最後までアグレッシブに戦い、メッシを軸に一体感があった。オランダを分析して、ここまでの4バックから3バックに変更し、ハードワークしながら要所でメッシが絡んでいい形をつくっていた。前半35分にメッシのパスから右ウイングバックのモリナが決め、後半28分にもメッシがPKを決めて2―0にしたところまでは完璧だった。しかし、後半途中からオランダがシステムを変えて前線に長身の選手を2人置き、ロングボールで攻めてきたことで受けてしまった。試合が荒れて、自分たちでいい流れを壊してしまったが、延長戦に入って切り替えて主導権を取り戻した。

 メッシは先制点の場面でもドリブルで仕掛けてラストパスを出し、決定的な仕事をした。アルバレスやマカリテル、フェルナンデスにメッシが絡む攻撃は多彩。あまり守備はしないが、他の選手も存在感を認めて代わりに走り、メッシを生かそうとしている。若い選手が多いが、信頼もあり、チームとしてもまとまっていて、大きな隙はなさそうだ。(元日本代表DF)

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2022年12月11日のニュース