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鈴鹿・カズ リスタートの15分「本当に皆さんのおかげ」右太腿負傷から復活、112日ぶり実戦で存在感

[ 2022年9月5日 06:00 ]

JFL第20節第2日   鈴鹿ポイントゲッターズ2-0ヴィアティン三重 ( 2022年9月4日    四日市市中央陸上競技場 )

<鈴鹿・三重>後半、途中出場し、果敢にゴールへと迫る鈴鹿・三浦知良(左)(撮影・岸 良祐)
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 5月に右太腿を痛めて長期離脱していたJFL鈴鹿ポイントゲッターズのFW三浦知良(55)が4日、三重県の四日市市中央陸上競技場で行われたヴィアティン三重戦で112日ぶりの復活ピッチに立った。後半35分から出場し、アディショナルタイムを含めて約15分プレー。三重ダービーに集まった約4000人の観客の前で自身が持つリーグ最年長出場記録を55歳190日に更新した。

 誰もが復帰を待ちわびた男の名がコールされると、敵味方問わず、サポーターから割れんばかりの拍手が鳴り響いた。5月15日のホンダFC戦での故障離脱から112日ぶりに迎えた実戦。試練を乗り越え、カズが戦いの場に帰ってきた。

 「思ったよりも復帰に時間がかかって、早くピッチに立ちたいなと思っていた。こういう雰囲気でサッカーができることは幸せ」

 当初は1カ月ほどで戦列に戻れる予定だった。6月中旬の復帰を目指してリハビリを積み、GOサインが出たところで再発。より症状が重く「ガクッときた」。チームドクターに加え、古巣のJ2横浜FCのドクターにも頼り、懸命に復帰への最短ルートを探った。無事、完治に至り「本当に皆さんのおかげ」と感謝した。現状は10~15分の出場時間に限られてはいるが、3つの“凱旋試合”がカズの心に火を付ける。

 14日に故郷・静岡のエコパで、25日には99年から2年間所属した京都のサンガSで、そして10月9日には幾度となく名勝負を繰り広げた国立競技場での試合が待つ。兄・泰年監督は「遠征は本人と相談して」と慎重ながら、カズは「焦る必要はないが、45分やろうと思えばやれる」と手応えも感じている。不死鳥のごとく舞い戻った背番号11。苦難を経て、一段と強くなったレジェンドが、再び未踏の地へ歩み出した。(八木 勇磨)

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2022年9月5日のニュース