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J2新潟 際立つビルドアップ安定感 屋台骨支える“潤滑油”の星

[ 2022年5月31日 04:30 ]

攻守の潤滑油として解消に貢献した星
Photo By スポニチ

 【元アルビ・梅山チェック 29日新潟3―0山形】ホームで8連勝中の新潟が9戦負けなしの山形を迎えた一戦は、新潟が快勝。これで3試合連続の3―0。サッカーでの3―0という結果は“その試合に限っては”明らかな優劣がついたことを意味する。

 前半特に目立っていたのはビルドアップの安定。山形は2人のFWと両サイドのMFが前線から新潟の最終ラインに対してプレッシャーをかけに来るものの、GK小島を中心に4人のDFと2人のボランチのポジショニングによって、そのプレッシャーを無力化していた。

 具体的にはGK小島を起点に、その両斜め前に田上と千葉、そして中央の相手2トップの間に高もしくは星がポジションを取り、ひし形をつくる。こうして中央で4対2の数的優位なボール回しの状況と、それを補完する両SB堀米や藤原がさらに幅をとることで、自陣での安定したボール保持と前進を可能にしていた。

 前線の選手が流動的にあるいはスピーディーに攻撃に出て行くことを可能にしている要因は、このビルドアップにあると言っていいだろう。誰がどこに立ってどのようにボールを動かしていくかは、日常のトレーニングの質の高さが根拠であることは間違いないが、自陣深くで多少プレッシャーがあってもパスを受ける勇気や、自分たちのスタイルに対する自信がそれを可能にしているのだろう。

 前半28分の松田の先制点は自陣から縦と横にボールを動かし、本間の2点目は直前の左サイドでの落ち着いたボール保持が切り込む本間のスピードをより速く感じさせた。

 そして3試合で9得点0失点の際立つ強さの陰で見逃せないのは星の存在だ。最終ラインと前線、右と左、さらに個性と個性を、流れるような動きと少ないタッチで潤滑油のようにつないでいる。ボール保持の安定と、ボールの即時奪回は星抜きには語れない。

 前節からスタメンを5人変え、またこの試合に限らずメンバーを固定せず、セットプレーからも得点ができる。チームとして結果を出し続ける今の新潟に死角は見当たらない。

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2022年5月31日のニュース