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関東第一 創部55年目初の選手権8強「国立に戻ろう」合言葉に“赤い壁”粉砕

[ 2022年1月3日 05:30 ]

第100回全国高校サッカー選手権 3回戦   関東第一3-2矢板中央 ( 2022年1月2日    フクアリ )

<関東第一・矢板中央>前半6分、関東第一は肥田野(右)のゴールで先制(撮影・長久保 豊)
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 関東第一(東京B)が矢板中央(栃木)を3―2で下し、創部55年目で初の8強入りを果たした。2―2の同点で迎えた後半38分にFW本間凜(2年)が左足で決勝弾。伝統の堅守を誇る相手の“赤い壁”を粉砕した。

 高校サッカー界では伝統の“赤い壁”矢板中央を粉砕した。2―2で迎えた後半38分。ボックス手前でスルーパスに反応したFW本間が、相手DFをかわして左足でネットを揺らした。創部55年目で関東第一を初の8強へ導く決勝弾。「逆足だったので合わせることを意識した。入ってくれて良かった」と、笑みを浮かべた。

 前半6分にMF肥田野蓮治(3年)が左足で先制も、同24分にPKを許して同点。直後の27分にMF若松歩(3年)が勝ち越しのネットを揺らしたが、後半開始直後にオウンゴールで再び追いつかれた。PK戦もちらつき始めた終盤での決勝弾に、小野貴裕監督(41)は「気持ちを切らさずによく戦ってくれた」と、ねぎらった。

 堅守の相手は序盤から自陣深くまで下がり、中央に厚いブロックを構築するのが伝統の戦い方だ。小野監督は「シンプルな攻撃でははね返される」と想定。DFライン背後のスペースはあえて狙わず、最終ラインと中盤の間に生まれたスペースを有効活用し、見事に赤い壁を攻略してみせた。

 準々決勝ではこの日、8―0で圧勝した強豪・静岡学園と対戦する。記念すべき国立での開幕戦で中津東(大分)を6―0で粉砕した選手たちの合言葉は「国立に戻ろう」。決勝の舞台へ、今度は“緑の壁”も乗り越えてみせる。

 ▼矢板中央・高橋健二監督 関東第一はテクニックのあるチームなのでロースコアでいきたかった。後半に勝負をかけたかったが、早い時間の失点でプランが崩れた。

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2022年1月3日のニュース