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阪南大高・鈴木の大会だ 1試合最多5発で大会6得点!「半端ない」大迫の10得点も視界に

[ 2022年1月1日 05:30 ]

第100回全国高校サッカー選手権第3日・2回戦   阪南大高8ー0奈良育英 ( 2021年12月31日    味の素フィールド西が丘 )

<奈良育英・阪南大高>前半38分、ゴールを決めガッツポーズする阪南大高・鈴木 (撮影・白鳥 佳樹)
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 阪南大高(大阪)は湘南入りが内定しているFW鈴木章斗(3年)が76年度以降では1試合最多となる5点を決め、8―0で奈良育英を圧倒した。鈴木の今大会通算得点は6。2日の3回戦で青森山田を撃破すれば、目標とする日本代表FW大迫勇也の持つ1大会最多得点(10得点)更新も夢ではない。

 大迫超えを公言するストライカーが“半端ない”記録を叩き出した。7点リードの後半24分、エリア内でパスを受けた鈴木は巧みなトラップでシュートコースをつくり出し、左足を振り抜いた。相手DFに当たってコースが変わったシュートは、ゴールに吸い込まれ、この試合自身5得点目。大量8得点の最後を飾り、笑顔になった。

 首都圏開催移行後の個人1試合最多得点は、今季限りで現役を引退した元日本代表FW大久保嘉人らが持つ4得点。「前線の選手たちで得点が奪えて、とても良い試合だった」。来季プロの扉を叩く大器がレジェンドらを上回り、第100回の記念大会で金字塔を打ち立てた。

 今大会、日本代表FW大迫勇也(神戸)が持つ1大会最多記録「個人10得点」(08年度)超えを目標に掲げる。浜田監督が「決してスピードがあるわけではない。身長(1メートル78)もそこそこ」と評するように、ポテンシャルは超プロ級の域ではない。その中で得点を量産するには大迫のような動き出しやシュート技術、体の使い方が重要になってくる。

 「(映像を)見て参考にする時もある」と指針とする大迫のプレーを見てイメージを膨らませることも。1度消える動きをしてファーサイドから飛び込んだ後半20分の4点目は、まさに大迫をほうふつさせる。

 初戦・丸岡戦でも1得点を挙げて今大会通算6得点のストライカーは次戦の青森山田戦へ向け、「何点取られても、自分が取り返していけば勝てる。得点を取って勝たせたい」と意気込む。優勝候補筆頭をも撃破し、大会の主役の座を奪い取る。(飯間 健)

 《8得点は19年度の国学院久我山以来》阪南大高のFW鈴木章斗が奈良育英戦で5得点。首都圏開催となった76年度以降では17年度の前橋育英FW飯島陸まで8人が記録した4得点を上回り個人1試合の単独最多得点となった。またチームは8得点。76年度以降のチーム1試合最多得点は10で、8得点は19年度の開幕戦で国学院久我山が8―0で前原に勝って以来。

 ◇鈴木 章斗(すずき・あきと)2003年(平15)7月30日生まれ、大阪府東大阪市出身の18歳。G大阪ジュニアユースから阪南大高進学。22年のJ1湘南入団が内定。好きな選手はポーランド代表FWレバンドフスキ(Bミュンヘン)と日本代表FW大迫勇也(神戸)。将来の夢は「バルセロナから得点を奪うこと」。1メートル78、70キロ。

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2022年1月1日のニュース