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崖っ縁の森保ジャパン 豪州戦は“カメレオン作戦”、ポジションチェンジ多用で相手守備かく乱

[ 2021年10月11日 05:30 ]

W杯アジア最終予選B組   日本―オーストラリア ( 2021年10月12日    埼玉 )

森保監督(手前右)の話を聞く長友(中央)ら日本代表イレブン(撮影・小海途 良幹)
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 日本代表は10日、12日のW杯アジア最終予選オーストラリア戦(埼玉)に向け千葉市内で調整を行った。7大会連続のW杯出場へ崖っ縁の状況で、森保一監督(53)の進退も懸かる大一番。チームはMF遠藤航(28=シュツットガルト)らを中心に、課題の決定力不足解消へ攻撃面での修正に着手。相手守備をかく乱する“カメレオン作戦”で勝ち点3をたぐり寄せる考えだ。

 9日の練習後に行われた吉田、冨安、長友、酒井、遠藤、南野による緊急会談。一夜明けたこの日、オンラインで対応した長友と遠藤が、その一端を明かした。この日の練習前には森保監督と5分ほど話し込んだ長友が「ポジション修正のところと位置取り」と指摘すれば、「攻撃時に、各選手がどういうポジションを取れば良いのかなどを話した」と遠藤。主に攻撃面のビルドアップに関して修正が図られたという。

 課題は明白だ。2次予選で8試合46得点を誇った攻撃陣も、最終予選では3試合でわずか1得点と沈黙。相手のレベルが一気に上がり、大迫、鎌田らが徹底マークに遭うなどして機能不全に陥った。最近は中盤でのボールロストも多発しており「今のポジションのままでボールを回しても、相手もプレッシャーをかけやすい」と長友。システム上の立ち位置に縛られ過ぎることも原因と指摘した。

 長友はさらに具体的な打開策も披露。「各選手がポジションを変えてみて、わざとスペースを空けたところに誰かが入ってくる。そういった動きも出していかないと」。あえて陣形を崩し、相手に的を絞らせない。そのことで、迫力のある攻撃が繰り出せると主張した。中東の酷暑と比べ、今回は気候面もプラスに作用しそうだ。

 「みんながアイデアを出してオプションを増やせれば、もっと良くなっていく」と遠藤。1勝2敗ともう、後がない森保ジャパン。世界新のW杯予選11連勝中の難敵に対し、新オプションの“カメレオン戦術”で活路を見いだす。

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2021年10月11日のニュース