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横内昭展コーチ 選手の変化を見逃さない“U―24監督代理”

[ 2021年5月24日 05:30 ]

抜群の信頼関係で森保監督(右)を支える横内コーチ
Photo By スポニチ

 【ポイチの参謀 ONE TEAM】東京五輪で金メダルを目標に掲げるサッカー男子代表には、森保一監督(52)を支え、ともにチームづくりを行う“参謀”たちがいる。4人のコーチが単独インタビューに応じ、本大会への意気込みを語った。第1回は横内昭展コーチ(53)。6月5日のU―24ガーナ戦(福岡)、同12日のジャマイカ代表戦(豊田)でも、A代表を率いる森保監督に代わって監督を務める、五輪世代を最も見てきたスタッフだ。

  森保監督の右腕どころか、両腕と言ってもいい。A代表と活動が重なり森保監督不在の間も、横内コーチは全てを指導してきた。

 17年12月の立ち上げから参加した五輪世代の遠征、合宿は15回。マツダ、広島の選手時代から家族で実家に泊まりにいく仲だった1学年下の森保監督と、抜群の信頼関係で補佐し合ってきた。

 「五輪って常に見るものだと思っていた」。現役引退前から指導者になりたいと思っていたが、五輪は指導者になってからも遠い世界の話だった。「いまだに不思議な気分」だという。

 五輪世代が変わる様子を、最も見てきた。強豪相手に「最初は試合の前からメンタル的にやられてしまうところも見受けられた」という選手たちの変化の分岐点は、「強いて挙げるなら」、19年11月。ベスト布陣で0―2の完敗を喫したコロンビア戦だった。

 翌月のジャマイカ戦は9―0で完勝。「“このままじゃ本当に俺たちメダルなんて獲れないぞ”と、選手たちが自分たちで動いた」。今年3月のアルゼンチン戦も0―1の初戦後、選手たちの反骨心が第2戦の3―0の勝利につながった。

 「試合前から(強豪国と)同じ目線で臨めるようになってきた」とたくましさを増す選手を、いよいよ6月の活動後、18人に絞り込む。「プレッシャーの中でいかに自分のプレーを還元できるか、しっかり見ていかないと」。“横さん”は目を光らせた。(波多野 詩菜)

 ◆横内 昭展(よこうち・あきのぶ)1967年(昭42)11月30日生まれ、福岡県出身の53歳。東海大五(現東海大福岡)から広島の前身、マツダに入団。95年に広島で現役を引退後、広島で指導者に。17年、森保ジャパン発足とともに広島のコーチからU―20代表コーチに。02年にはU―17、U―20代表のコーチを務めた。趣味は低い山登りとウオーキング。家族は妻と2女。

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2021年5月24日のニュース