青森山田　2年連続決勝で涙、得点王・安斎　一時勝ち越し弾もPK止められ号泣

第99回全国高校サッカー選手権大会決勝   青森山田2ー2（PK2ー4）山梨学院 （ 2021年1月11日    埼玉 ）

＜青森山田・山梨学院＞2年連続準優勝にガックリの青森山田イレブン
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　青森山田は2年連続、決勝で涙をのんだ。GK熊倉から一時勝ち越しとするゴールを奪いながら、PK戦で止められた大会得点王（5得点）のMF安斎は、大粒の涙を流した。寄り添ったDF藤原主将は「昨年悔しい思いをしてから一年、こだわってきたつもりではいたけど“つもり”だった」と悔しさを吐露。それでも「悔しさはあるけど、やり切った」と自身に言い聞かせるように話した。

　11年前の借りを返せなかった。前半12分にミドルシュートで被弾する形はほぼ同じ。後半は攻勢を強め、ロングスロー起点の藤原の同点弾、右クロス起点の安斎のゴールで一時は勝ち越した。それでも追いつかれ、PK戦で終戦。黒田剛監督（50）は「我々は恐らくサッカーのスキルにおいては上回っていたが、それぞれが役割を果たせなかった差が最終的に出た」と分析した。

　前回大会決勝で静岡学園に敗戦してから1年間、いわきFCなど社会人との非公式戦も含め無敗を続けた。新型コロナ禍で選手の往来は寮、学校、練習場に限られたが「本当に凄いチームだなと。監督でありながら感心させられた」と脱帽するほどの士気を保ち続けた。「来年の節目の100回大会で、三度目の正直のリベンジをなんとか果たしたい」と指揮官。選手権通算50勝、そして3度目のVは来年に持ち越された。　

　≪DF藤原、2年連続決勝戦弾≫青森山田のDF藤原が3年連続で決勝に出場。戦後では第80～82回（01～03年度）国見の中村北斗以来2人目。また、藤原は前年に続き決勝でゴール。2年連続決勝で得点を挙げたのは、首都圏開催となった第55回（76年度）以降初めてだ。

　▽09年度大会決勝　山梨学院○1―0●青森山田VTR　山梨学院は前半11分、主将のMF碓井（現J3富山）が先制ゴール。そのまま1点を守り切り、2回戦から5試合連続の完封で初出場Vの快挙を達成した。青森山田はMF柴崎（現スペイン2部レガネス）やGK櫛引政（現J2山形）らを擁したものの一歩及ばず、初優勝はならなかった。