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青森山田5発圧勝!安斎 ハット達成で元チームメートとの決勝へ弾み「クマから点取りたい」

[ 2021年1月10日 05:30 ]

第99回全国高校サッカー選手権準決勝   青森山田(青森)5―0矢板中央(栃木) ( 2021年1月9日    埼玉 )

<矢板中央・青森山田>前半16分、安斎(右)が先制ゴールを決める(撮影・篠原岳夫)
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 2大会ぶりの頂点を目指す青森山田が堅守の矢板中央を圧倒し、3大会連続の決勝進出を決めた。得点は驚異の5得点。ハットトリックを達成したMF安斎は「まずは王座を取り戻す舞台に立てたことが良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 多彩に攻めた。開始16分、まずはスルーパスに抜け出した安斎が、「小学生の時に練習した」という利き足とは逆の左足でネットを揺らす。2点目はDF内田の正確なロングスローからDF藤原が頭で決めた。後半も量産。サイドを効果的に使いながら揺さぶり、最後は安斎が右足でダメを押した。

 安斎は2年生10番のMF松木とともに攻撃の“心臓”を担う。重圧も互いに分かち合い、支え合う関係。「2人が山田を動かすという気持ちで、いい関係でできている」という。今季はスーパープリンスリーグ東北で得点王(5戦13得点)。自信を深めて乗り込み、4戦15得点のうち4得点と、得点数はチームトップに躍り出た。

 決勝には2つのリベンジを懸けて臨む。一つは静岡学園に敗れた前回大会の借り。そして、11年前の第88回大会の借りだ。当時は日本代表MF柴崎(レガネス)らを擁していたが、決勝で今回と同じ山梨学院に敗れた。

 安斎にとっても、山梨学院には特別な思い入れがある。GK熊倉、FW笹沼、1学年下のFW茂木は、FC東京U―15深川でチームメートだった。ゴールマウスに立ちはだかるのは、特別な旧友。「自分はクマ(熊倉)から点を取りたい」。歓喜の瞬間は、間近に迫る。

 ◆安斎 颯馬(あんざい・そうま)2002年(平14)9月29日生まれ、東京都出身の18歳。FC東京U―15深川を経て青森山田に進学。小学時代から利き足とは逆の左足で蹴る練習を重ね、両足とも遜色なく使える。背番号15だった前回大会の決勝は途中出場。好きな選手は元スペイン代表MFカソルラ。早大に進学予定。家族は両親、兄、姉。1メートル76、71キロ。 

 ▽09年度大会決勝山梨学院○1―0●青森山田VTR 山梨学院は前半11分、主将のMF碓井(現J3富山)が先制ゴール。そのまま1点を守り切り、2回戦から5試合連続の完封で初出場Vの快挙を達成した。青森山田はMF柴崎(現スペイン2部レガネス)やGK櫛引政(現J2山形)らを擁したものの一歩及ばず、初優勝はならなかった。

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