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【川本治 視点】FC東京 勝因はアンカー森重の献身&前線のハードワーク

[ 2021年1月5日 05:30 ]

YBCルヴァン杯決勝   FC東京2―1柏 ( 2021年1月4日    東京・国立競技場 )

<柏・FC東京>スタンドに向かって喜びを爆発させる(左から)レアンドロ、三田、渡辺、森重(看板の上)永井、波多野、小川(撮影・篠原岳夫)
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 FC東京は森重をアンカーに置いたことと、前線の選手がよくハードワークしたことが勝因だった。DFが本職の森重は、ボールを奪うだけでなく、攻撃の組み立てもいい。ACLやリーグ戦終盤でもやっていたが、DFラインの前でピンチを防いで守備が厚くなった上に、全体的にコンパクトに戦えて、永井やレアンドロのスピードも生きた。

 決勝点はカウンターからアダイウトンが決めたが、コンパクトに戦えた成果だ。さらに外国人を含めた前線の選手がハードワークしたこともよかった。全力でボールを追うので柏がカウンター攻撃をやりにくくなり、オルンガに仕事をさせなかった。

 今季はコロナ禍の影響で過密日程になり、ACLも戦ったFC東京はことのほか調整が難しかった。その中で中村帆、渡辺、小川、安部ら若手が成長して選手層が厚くなり、森重、東、高萩、永井らのベテランとうまくマッチし、チームとして成熟した。さらに昨季リーグ戦終盤で横浜に逆転された悔しさも大きい。あと1勝の重みを知って今季の戦い方が良くなった。

 すぐに来季が始まるが、この優勝経験がリーグ戦にもつながるはず。来季もJ1優勝争いに加わることは間違いないと思う。(元ジェフ市原強化部長)

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2021年1月5日のニュース