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静学のU―18日本代表DF田辺、海外遠征経て“世界基準”目指す

[ 2020年4月15日 05:30 ]

ミニゲームで前線にパスを供給する田辺
Photo By スポニチ

 24年ぶりの全国高校サッカー選手権優勝から約3カ月。大会優秀選手にも選出された静岡学園のDF田辺秀斗(3年)がU―18日本代表での経験や新型コロナウイルス感染拡大の影響で休止している部活動再開後の目標を口にした。

 日本一のサイドバックから世界基準を目指す。先月に続き、11日から再び部活動が完全休止。京都府出身の田辺は市内の寮に残り、再開へ準備する。「次は1カ月後だけど自主練習は危機感を持ってやる。来月6日再開したときに今の状態を保てるようにしたい」

 選手権での活躍が認められ、1月にはU―18日本代表のスペイン合宿メンバーに選出。「海外の選手は足元が上手かったり、一つ一つのクロスの精度がすごい。負けている部分の方が多いけど思っていたより差はなかった」とメキシコ戦に先発し勝利に貢献するなど世界を相手に経験を積んできた。今後は指揮を執った影山監督にも指摘されたポジショニングを磨いていく。「自分の方が早く抜け出しているのに追いつかれたりした。世界ではあれが普通。スピードという武器も生かしながら世界基準を目指してやっていきたい」。さらなる高みへ課題をつぶしていく。

 6月に開催予定だった東海総体も中止が決定。高円宮杯U―18プリンスリーグ東海の延期など実戦の場が失われている。「一つの刺激が得られる機会がなくなっているのは残念。それでも公式戦がいつ始まってもいいようにベストの状態にもっていく」

 昨年右サイドでコンビを組んだJ1鹿島の松村優太(18)が2月のルヴァン杯名古屋戦でJデビューを飾った。「1番近くにいた先輩。日常生活でもいろんなことを教えてもらった。自分もすぐに追いつけるように」。全国高校総体、選手権の2冠。先輩たちも届かなかったプレミア昇格も成し遂げ、目標のプロまで一気に駆け上がる。(畑 大地)

 ≪体格差痛感…食トレだ≫1月のスペイン遠征では海外の選手やユース組との体格の差を実感した。「自分より大きい、1メートル80、90の選手ばかり。食事の部分からしっかり考えているからああいう体つきになる」と帰国後は自ら“食トレ”を実施。「寮なので食べるものは変えられないけど量を増やす」とご飯の量を倍にしたり、間食をこまめに挟むなど工夫を凝らした。その結果、体重は1月の選手権から2キロ増の70キロに。技術だけでなく“食”からも代表クラスを目指す。

 ◆田辺 秀斗(たなべ・しゅうと)2002年(平14)5月5日生まれ、京都府相楽郡出身の17歳。東光小1年から山田荘SCでサッカーを始める。奈良YMCA―静岡学園。好きな選手は元スウェーデン代表FWイブラヒモビッチ(38=イタリア・ACミラン)。50メートル5秒9。利き足は右。家族は母、祖父母。1メートル81、70キロ。血液型O。

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2020年4月15日のニュース