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決まったのは「方向性」だけ 森保監督 兼任体制維持も3月の指揮は白紙

[ 2020年1月30日 05:30 ]

日本代表の森保監督
Photo By スポニチ

 日本サッカー協会は29日に都内で技術委員会を開き、A代表と五輪代表の日程が重なる3月の活動に関し、兼任する森保一監督(51)が引き続きA代表を優先させるか白紙の状態であることが明らかとなった。兼任を含めた現体制の継続は正式に決まったが、今月のU―23アジア選手権(タイ)で1次リーグ敗退に終わったことで、兼任の難しさ、サポート不足など疑問の声が噴出した。

 決まったのは「方向性」だけだった。技術委員会を終えた関塚技術委員長は、兼任の現体制維持という結論に至ったことを説明。「技術委員会の中で頂いたいろいろな意見を聞きながらも、今まで取り組んできた方向性については(自身が委員に)説明し、その方向性についてはご理解をいただいている」と説明した。

 18年9月から始まった日本代表と五輪世代の兼任体制。これまで森保監督は活動が重複する場合はA代表を優先し、五輪世代を指揮する機会を失っていた。技術委員会では体制自体の精査を求める声とともに、協会のサポートへの疑問の声が出た。直近で協会のサポートが必要となるのは3月の活動。関係者によると、委員の中には3月から五輪世代の指揮に専念した方がいいという意見も出たという。

 3月はA代表のW杯アジア2次予選と、U―23の国内での親善試合が重なる。今回の親善試合2試合は、五輪本番まで残り2回しかない欧州組を招集できる貴重な場。田嶋会長は従来通りA代表を指揮させる方針を示してきたが、この日の技術委員会を受けて、3月の指揮は白紙状態となった。

 関塚委員長は技術委員会の意見を集約し、森保監督といったん時間を空けてから再び会って結論を出す方針を示した。次回の技術委員会は2月中に行われる。「そこまでには決めたい」と歯切れは悪かった。

 体制の方向性は決まったが、3月の指揮も、具体的なサポート体制も白紙のまま。五輪まで時間がないだけに体制強化への早い決断が求められる。

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2020年1月30日のニュース