FC東京 韓国代表の大器・羅相浩がキーマン浮上 長谷川監督「攻撃の幅できる」
FC東京の初のリーグ制覇へ、韓国代表MFがキーマンとなるかもしれない。今季から加入した羅相浩(ナ・サンホ、22)はここまで13試合2得点。出場時間は339分と長くないが、直近2試合では先発し、首位攻防戦となった6月29日の横浜戦では0―1の前半17分に貴重な同点ゴールを決めた。
日本代表MF久保建英(18)のスペイン1部レアル・マドリード移籍が決まってから、チームは6月15日の神戸戦(0―1)、同23日の仙台戦(0―2)で敗れた。今季初の連敗を喫し、さらに2試合連続の無得点。“久保ロス”が結果に表れていた。
そんな中、羅相浩は仙台戦で今季初の先発出場。ただ、長谷川健太監督(53)が「右サイドハーフで出場して、あまり彼の良さが出せなかった」と振り返ったように、パフォーマンスは良くなかった。そのため絶対に負けられない横浜戦では主将のMF東慶悟(28)を右に配置し、羅相浩は左サイドハーフとしてスタメンに名を連ねた。結果は4―2の快勝。その口火を切ったのが異国の若きアタッカーだった。
指揮官は前半戦首位ターンの決まった横浜戦後、「(日本代表FW永井謙佑とブラジル人FWディエゴ・オリヴェイラの)2トップとサンホが決めてくれたのは、チームとしても士気が上がる結果になるんじゃないか」と笑顔を見せた。そして高い破壊力と精度を誇ったカウンターについて「サンホをどう活かしていくのかがポイントだった。今日は左に置いて、彼の起点から何回か良いカウンターを仕掛けられた」と満足げな表情で語った。
そもそも羅相浩は昨季の韓国2部でリーグMVP、得点王、ベスト11に輝くなど潜在能力は申し分ない。「シュートが強烈。昨季はサイドに点を取る選手が不足していたが、サンホが入ってくれたので攻撃の幅ができる」。4月上旬に長谷川監督がそう評した大器が、日本サッカーの水に慣れ始めたことで花開こうとしている。
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