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籾木2戦連発!ブラジルに3―1快勝 全得点絡んだ

[ 2019年3月4日 05:30 ]

女子サッカー国際親善大会シービリーブス杯   日本3-1ブラジル ( 2019年3月2日    米テネシー州ナッシュビル )

ブラジル戦の前半、先制ゴールを決めポーズを決める籾木
Photo By 共同

 FIFAランキング8位のなでしこジャパンは同10位のブラジルと対戦し、3―1で退けた。前半にFW籾木結花(22=日テレ)が2戦連続となるゴール。後半には小林と長谷川(ともに日テレ)の得点をアシストするなど全3得点に絡んだ。一方で攻守に課題が散見し、就任以来、ブラジル戦初勝利を挙げた高倉麻子監督(50)は不満げな様子だった。5日の最終戦では、6月開幕のW杯1次リーグで同組のイングランドと対戦する。

 左利きの技巧派が輝きを放った。攻撃の切り札として途中出場の多い籾木が、フル出場して全得点に貢献した。前半44分の芸術的なループ弾は努力のたまもの。「今までなら、あそこの角度は右足で打とうというプレーをしがちだった。昨年からいろいろなトレーニングをしていく中で、右サイドでも左で打っていこうとは考えていた」。MF中島からのパスを直接左足で柔らかく蹴り、相手GKの頭上を抜いた。後半も2得点を演出した。

 高倉ジャパンのブラジル戦は17年7月(△1―1)、18年7月(●1―2)に続く3度目で、勝ったのは初めて。だが、高倉監督の表情は曇っていた。2点差は「たまたま」とバッサリ。後半12分の失点は発足時から散見される、自陣深くではっきりクリアできずに混戦から決められるパターン。失点直後に主軸のMF長谷川らを投入してから勢いが出た攻撃にも懸念は残る。「まだ11人で同じイメージを共有してプレーできていない」と籾木。主将の熊谷らを欠く中で勝ち切ったが、課題は散見した。

 遠征最後となる5日の相手はW杯1次リーグで同組のイングランド。まさに“前哨戦”だ。高倉監督は「まだまだできるなという思いはある」と力を込める。この日は主将のDF熊谷、DF市瀬、GK斉藤の3人がインフルエンザでベンチを外れたが、今後もチームに同行するという。3月末に始まる欧州遠征からチームを固めていく意向を持つ指揮官。「2チーム分の力があるようにできたら」という願いを成就させるため、遠征の最後まで可能性を模索する。

 ◆籾木 結花(もみき・ゆうか)1996年(平8)4月9日生まれ、米国ニューヨーク州出身の22歳。ニコルというミドルネームを持つ。バディFC、日テレ・メニーナ(下部組織)を経て日テレに所属。U―14日本女子選抜から各年代別代表に選出され、12年U―17W杯、16年U―20W杯に出場。17年にA代表初選出。目標の選手はリオネル・メッシ。1メートル53、49キロ。

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