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久保“飛び級”初ゴール!U20W杯出場へ年上ライバルに挑戦状

[ 2017年3月9日 05:30 ]

練習試合   U―20日本代表候補2―0FC東京 ( 2017年3月8日    FC東京小平グラウンド )

<U−20日本代表・FC東京>後半、スタッフやチームメートが見つめる中、ゴールを決めた久保(左)
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 5月20日開幕のU―20W杯(韓国)に出場するU―20日本代表候補が都内でFC東京と練習試合を行い、2―0で勝利を収めた。後半45分間プレーしたFW久保建英(15=FC東京U―18)は2点目のゴールを奪うなど存在をアピール。日本代表として史上最年少での同大会出場に意欲を見せるとともに、本大会で対戦する年上のライバルたちに早くも挑戦状を叩きつけた。代表候補は2日間の合宿を終え、今月下旬には欧州へ遠征して強化を進める。

 いとも簡単にゴール右を射抜いた。1―0の後半8分、中央で待ち構えた久保に、FW小川がパス。そのボールを久保が左足で冷静に押し込んだ。初招集となった昨年12月のアルゼンチン遠征で無得点だっただけに、U―20代表としては自身初得点。それでも「簡単なゴールだった。決めないといけなかった」と涼しい顔だった。

 強心臓ぶりは、ピッチ内外で表れた。ボールを受ける回数が少なかった前日の紅白戦の反省から宿舎では先輩たちに「こういう動きがしたい」と訴え、積極的に意思疎通を図った。味方からパスを受ける回数も増え、後半6分には左サイドをドリブル突破し、2人かわして左足シュート。長短のパスで決定機を演出するなど45分間の出場ながら存在感を示した。「上の世代とやる時は緊張するけど、グラウンドに入ったらやるしかない」。15歳の自覚がにじんだ。

 U―20W杯メンバーに名を連ねれば日本代表史上最年少での登録となる。「もちろん出たい」と決意を込める久保は「世界のトップレベルで活躍する選手がいないわけではない。自分とその差を確かめる良い機会。将来、自分が挑戦していく上で避けて通れない人たちに挑戦したい」と言った。バルセロナ下部組織出身の大先輩、メッシは17歳で迎えた05年オランダ大会決勝で2得点を挙げ優勝に貢献した。既に各クラブで主力として活躍する選手は本大会出場を見送る可能性もあるが、それでも、過去に数々のスターがプレーした登竜門に自らは殴り込みをかけるつもりだ。

 昨年11月にJリーグ史上最年少デビューを飾り、12日にはFC東京U―23―富山のJ3開幕戦にも出場する予定だ。W杯開幕まであと2カ月。「自分ができる精いっぱいのことをして、選ばれたらうれしい」。天才の新伝説が始まろうとしている。

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