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俊輔 磐田に「骨埋める」横浜最後のオファー“復帰確約”拒否

[ 2017年1月9日 05:30 ]

横浜から磐田への完全移籍が発表され、横浜市内で8日に取材対応した元日本代表MF中村俊輔
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 磐田は8日、横浜の元日本代表MF中村俊輔(38)を完全移籍で獲得したと正式発表した。推定年俸8000万円の2年契約、背番号は横浜、日本代表でも背負った10番に決定。中村は横浜市内で取材に応じ「完全燃焼し、サッカーと向き合える場所を考えたとき、ここではなかった」。移籍の決断理由を明かした。

 この日午前には最後のオファーも断った。横浜の長谷川社長と会談。契約条項に「選手として最後は横浜で」という項目を提案されたが、それは拒否した。「保険をかけるみたいで嫌だと言った。行くクラブに骨を埋めるつもり」。何度も考え、苦しみ抜いた決断。だからこそ選手生活を磐田で全うする覚悟だ。

 本来なら「マリノスを離れるなんて考えたことがなかった。10番のユニホームを脱ぎたくない」という思いだった。だが資本提携するシティーグループが強引な世代交代や求心力のないモンバエルツ監督の続投決定などを主導。「これは違うぞというのは言ってきたつもり。選手として信頼を感じなかった」。似たサッカー観を持つ名波監督の率いる磐田移籍へ気持ちは傾いていった。

 もちろん、サポーターや仲間への感謝は言い尽くせない。「応援される側というより育てられた。皆さんの前で報告できず申し訳ない」と何度も繰り返した。

 長年、ともに戦ってきたDF中沢とも違う色のユニホームに袖を通すことになる。「ボンバーは戦友。寂しいよ。空中戦のゾーンも維持しているしサッカーに対する姿勢も衰えない。尊敬できる唯一の選手」。FKで構えれば、今度はゴール前の高い壁として立ちはだかるはず。「足元を狙うよ」と中村。新天地で司令塔になるべく、宣戦布告した。

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2017年1月9日のニュース