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十文字 創部21年目で初V!村上主将が値千金25Mロング弾

[ 2017年1月9日 05:30 ]

第25回全日本高校女子選手権決勝   十文字1―0大商学園 ( 2017年1月8日    ノエスタ )

<全国高校女子サッカー決勝>初の全国制覇を成し遂げ喜びを爆発させる十文字イレブン
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 十文字(東京)が1―0で大商学園(大阪)を下し創部21年目で初優勝した。後半16分、主将のFW村上真帆(3年)が華麗なロングシュートを決め、逃げ切った。系列の十文字学園女大副学長で、なでしこジャパン前監督の佐々木則夫氏(58)も練習に参加するなどして初栄冠をアシストした。

 勝利の女神に試されているようだった。後半16分、FW村上はパスを受けた。ゴールほぼ正面で、距離は約25メートル。前日7日の練習でも同じようなシチュエーションがあったが、バーに当たり外した。「絶対決めたい」。右利きだが、ロングシュートなどここぞの場面で使う左足を思いっきり振り抜いた。すると、ボールは少し山なりに、ゴール上部へ吸い込まれた。

 「ちょっと回転がかかり外れるかと思ったら入ってくれた。運が味方してくれた」

 それまで圧倒的にゲームを支配し、チャンスをつくったものの遠かったゴール。相手GKが前へ出てくることは織り込み済みだった。今季から練習前後に必ず体幹トレーニングを全員で実施。わずか数分のことだが、小さな積み重ねが決勝ゴールにつながった。

 「村上はキック力もあるし両足で蹴れる。それにあんなに献身的に守備もする選手はいない。だから、たまにあるんだよ」

 チームを立ち上げて21年の石山隆之監督(51)はヒロインを褒めちぎった。もう一人、指揮官が名前を挙げたのが佐々木氏だ。昨春、系列の十文字学園女大の副学長に就任したことをきっかけに、「ノリさんには事あるごとに戦術の相談をしてきた」という。村上も「練習で具体的なアドバイスをくれた」と感謝した。女子サッカーを世界一へ導いた指導者のエッセンスが初の日本一へいざなった。

 ▼十文字 東京都豊島区北大塚にある私立女子校。1922年(大11)に文華高等女学校として設立。37年(昭12)に現在の校名となる。学科は普通科のみ。主なOGはタレントのYOU、参議院議員の三原じゅん子氏。サッカー部は日本女子代表FW横山久美らを輩出。

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