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ハリル監督“心変わり”オマーン戦は新戦力テストと欧州組の調整重視

[ 2016年11月11日 05:30 ]

キリンチャレンジカップ ( 2016年11月11日    カシマ )

“絶対に負けられないワケではない”オマーン戦に向け円陣で話をするハリルホジッチ監督

 日本代表は11日、カシマスタジアムでオマーン代表と親善試合を行う。15日のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(埼玉)に向けた重要なテストマッチ。前日会見に臨んだバヒド・ハリルホジッチ監督(64)は新戦力テストと欧州組の調整に徹する方針を示した。クビの懸からない試合は4試合ぶり。4日後の“本番”を見据えて、目の前の勝負へのこだわりを捨てる。 日本代表メンバー  試合日程&結果

 鬼気迫る雰囲気はない。オマーン戦の前日会見。ハリルホジッチ監督は「全員がサウジアラビア戦に良い状態で臨んでほしい。その目的は間違えたくない。1試合目で準備して、最も大事な2試合目に備えたい」と15日のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦に向けた準備であることを強調した。会見では興奮を抑えきれずに通訳が訳を終えないうちに次の言葉を発することが多いが、この日は冷静で発言のかぶりは一切なし。おなじみのフレーズ「ガニエ(フランス語で勝つ)」を連呼することもなかった。

 指揮官は「負ければ病気になる」と公言しているが今回は勝利へのこだわりを捨てる。新戦力のテストと欧州組の調整試合と位置づけ「プレーしていない選手にチャンスを与える。欧州でプレーしていない選手も使いたい」と語った。大迫、斎藤、永木、丸山の4選手を就任後、初先発させる方針。試合勘を戻すために、所属クラブで出場機会が激減中の本田、清武を試合開始から起用する。

 9月1日のW杯アジア最終予選初戦でUAEにホームで逆転負けしてからは、クビと背中合わせの戦いが続いた。第2戦タイ戦(バンコク)、第3戦イラク戦(埼玉)は引き分け以下、第4戦のオーストラリア戦(メルボルン)は負ければ解任の可能性が高かった。サウジアラビア戦への調整試合となる今回は、日本協会もよほどぶざまな結果でない限りは進退を問わない方針。右足首痛の香川、体調不良の長友は欠場濃厚だが、新戦力発掘の好機と捉えている。

 冒頭15分だけ公開された公式練習前の訓示は約1分で、就任後最短レベル。ランニングの際にスタッフにチョップしてちょっかいを出す余裕も見せた。「頭の中にあるのはサウジアラビア戦で誰を使うか。いろいろな確認事項がある」。絶対に負けられない戦いがそこにはない。6大会連続のW杯出場と、自身の進退が懸かる4日後の“本番”に向けてテストマッチをフル活用する。

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