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4度目降格 湘南チョウ監督、目真っ赤「責任はすべて僕にある」

[ 2016年10月22日 16:50 ]

明治安田生命J1第2S第15節 ( 2016年10月22日    NACK )

<大宮・湘南>J2降格が決まり、さえない表情でサポーターへあいさつに向かう湘南イレブン
Photo By 共同

 湘南の3年ぶり4度目となるJ2降格が決まった。前節まで8戦負けなしと好調な大宮に敵地で3点リードを奪われながら途中出場したジネイの連続ゴールで2点を返して1点差に迫ったが、絶対条件だった勝利には手が届かず。敗戦の瞬間、選手たちはピッチに崩れ落ち、しばらく動けなかった。

 苦しいシーズンだった。J2優勝という最高の結果で2年ぶりの復帰を果たした昨季はJ1で年間8位に躍進。だが、直後からチームに暗雲が漂った。長く強化責任者を務めてきた大倉智前社長に加えて田村雄三前強化部長ら3人が福島県社会人リーグのいわきFCに電撃移籍。主将を務めていたボランチの永木亮太が鹿島へ、ユース育ちで守備の要だった遠藤航が浦和へ、守護神だった秋元陽太がFC東京へと絶対的な存在だった3選手が他クラブへ流出した。

 永木が9月29日に発表されたW杯アジア最終予選の日本代表メンバーに初選出され、遠藤は主将として今夏のリオデジャネイロ五輪に出場するなど活躍の場を広げるのとは対照的に、屋台骨を失ったチームは開幕から低空飛行が続いた。今季初勝利まで9試合かかり、第1ステージ第4節以降はずっと降格圏のまま。第2ステージでは10連敗の屈辱も味わい、ここまでわずか1勝しかしていない。7月9日の新潟戦(デンカS)で勝利したのを最後に、これで13戦勝ちなしだ。

 この日は2ゴールを奪ったが、これはチームにとって5試合ぶりの得点。チームの年間総得点26点は、リーグ最多65得点をマークしている川崎Fの半分にも満たない。1年前に複数クラブから条件のいい監督就任オファーがありながら、湘南で5年目の指揮を執ることを決断したチョウ・キジェ監督(47)だったが、潤沢な資金を持たないクラブの戦力不足は否めなかった。

 5勝6分け21敗で、リーグ戦2試合を残してのJ2降格決定。それでも「選手に責任はない。J1に残せなかった責任はすべて僕にある」とすべての責任を一身に背負ったチョウ監督。その目は真っ赤だった。

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2016年10月22日のニュース