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久保、リオ経由からの野望激白「次の目標はセリエA移籍」

[ 2016年1月28日 06:17 ]

イラク戦の前半26分、ゴールを決め喜ぶ久保

U―23アジア選手権準決勝 日本2―1イラク

(1月26日 カタール・ドーハ)
 26日のイラク戦で先制点を決めるなど今予選チーム最多の3得点で出場権獲得に貢献したU―23日本代表FW久保裕也(22=ヤングボーイズ)が、スポニチ本紙にリオ五輪を通過点にセリエA挑戦を目指す思いを独占激白した。

 五輪出場権獲得の興奮が冷めない中、久保が本紙の独占取材に強い思いを打ち明けた。イラク戦で貴重な先制点を挙げるなどエースの役割を果たした男は「そろそろ本気でステージを上げたい」と視線を未来へ向けた。

 1次リーグ初戦・北朝鮮戦では「チームの勝利を最優先」して黒子に徹した。2戦目のタイ戦では「仕掛けを意識して」2得点。準々決勝イラン戦では「気持ちを前面に出していく」プレーで攻守にわたってチームを引っ張った。試合ごとにテーマを定め、実践してきた。スイスで学んだ2年半。大一番のアジア最終予選でも平常心を保つことができた。一定の手応え。だからこそさらなる成長のため、久保はステップアップを見据えた。

 「年頭に掲げた目標があって、まずはリオ五輪出場権利を奪うこと。そして2つ目はセリエAへ移籍することですね」

 昨年末にフランクフルト(ドイツ)が興味を示したように今冬移籍する可能性もゼロではない。それでも「将来的にはイタリア」とこだわりたい理由がある。欧州挑戦2年目の14年10月23日と11月6日。欧州リーグでイタリアの強豪ナポリと対戦した。ホームで先発して1アシストで2―0の勝利に貢献。だが「個人的に良いプレーができた印象はないです。個々の判断スピードと技術、何段階も(相手が)上にいると感じた」という。17歳でプロデビューした久保が受けた最高の衝撃。「あれがあったからイタリア移籍へのモチベーションが高いのも事実です」。もともと「イタリアという国自体が好きなんです」と明かすが、熱狂的なサポーターや厳しいメディアの中に身を置きたい思いは強くなった。

 「どんな状況になっても心は絶対に折れない。チャレンジャー精神でいられる。セリエAに行けば、絶対に個はもっと伸びると思っている。あのリーグにいる自分を想像するだけで興奮する。五輪で活躍して、セリエAへ行ければいい」

 五輪本大会なら多くのスカウトの目に留まる。12年ロンドン五輪後にはDF吉田麻也がVVVフェンロ(オランダ)からサウサンプトン(イングランド)へ移籍した。目標へ向けて、今後やるべきことはシンプルだ。

 「またスイスに戻って、リーグ前半戦は4得点しか挙げていないので、巻き返していきたい」

 新たな飛躍のために、久保が走り続ける。

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2016年1月28日のニュース