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ラファ劇的V弾!新潟 初のナビスコ決勝へ逆転先勝

[ 2015年10月8日 05:30 ]

決勝ゴールを決めたラファエル(10)に集まる新潟イレブン

 10人で勝った!新潟は、ナビスコ杯準決勝第1戦をホームでG大阪と対戦し、2―1で逆転勝利した。前半33分に先制を許したが、同36分にMF山本康裕(25)が同点ゴール。後半21分にMFレオ・シルバ(29)がレッドカードで一発退場になるピンチに陥ったが、同45分に途中出場のFWラファエル・シルバ(23)が決勝ゴールを決めた。第2戦は11日にアウェーで行われる。

 スタジアムに「愛してる新潟」の大合唱が鳴り響いた。レオが後半21分に一発退場になった時にも、選手を鼓舞するように続いた合唱だ。クラブ史上初の準決勝で勝った。第2戦に向け、大きな勝利を挙げた。何より、チームに大きな勢いを与える、10人になってからの勝ち越しだった。

 ヒーローはラファエルだ。後半45分、前野が奪ったボールに反応して抜けだし、G大阪DF2人をかわして見事なゴールを決めた。「ゲームが決まるシーンだと思った。絶対に決めてやると思って、蹴った」。10人になってからは、ボールを奪うと前線のラファエルに長いパスで預けるパターンを繰り返した。数的不利の中、望みを託したカウンターだった。「チームに貢献できてよかった。一人一人が役割を果たしたからゴールにつながった」。ゴール直後、喜びよりも安どの表情を見せたラファエルの、正直な気持ちだった。

 G大阪には今季リーグ戦のアウェー(4月26日)で1―2、ホーム(7月29日)で2―2の引き分けと白星がない。それでも、この日はGK東口、DF米倉、DF丹羽、FW宇佐美の4人が日本代表で不在。さらに、中2日の日程の中、遠藤、パトリック、今野が外れるなど大幅にメンバーを入れ替えていた。

 前半33分に先制点を許したが、3分後の36分にMF山本がDFを切り返しでかわし、角度がない位置から右足で公式戦10ゴール目となる同点ゴールを決めた。悪夢は後半21分。レオがボールのないところで相手選手を後ろから蹴り、一発退場。勝利が欲しいホーム戦で大黒柱を失った。

 第2戦のアウェー戦はレオ抜きとなるが、逆境を結束に変え、第1戦の勝利をもぎ取ったチームには、勢いがある。磐田時代の10年にナビスコ杯優勝を経験しているFW山崎が「決勝の舞台は素晴らしい」と話す場所だ。次戦は引き分け以上で決勝進出が決まる。しかし、ラファエルは言った。「まだ、何も決まっていない」。試合が終わっても、表情に喜びの色は浮かばなかった。

 ▼柳下監督 入りはよくなかったが、失点してエンジンが掛かった。1人少なくなって、より集中が高まって、みんなで守る意識が出た。FWは3人がいい状態なので、(連戦に備えて)疲労を残さないために代えた。ラファエル(の投入)は、一発カウンターを狙っていた。

 ▼山本 ゴールは正直、覚えていない。引き分けで終わるより、次につながる勝利になった。次は難しい試合になると思うけど、一丸となってやりたい。

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