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新潟 ホームで川崎Fに逆転負け…年間順位は15位に転落

[ 2015年9月27日 05:30 ]

<新潟・川崎F>敗れた新潟イレブンが「俺達は生き残る」という横断幕の前で一礼する

J1第2S第12節 新潟1―2川崎F

(9月26日 デンカS)
 新潟はホームで川崎Fに1―2で逆転負けを喫した。前半6分にMF山本康裕(25)が、前節のアウェー神戸戦に続く2戦連続ゴールで先制。だが、後半18、29分に川崎FのFW小林悠(28)に2ゴールを許し、4試合ぶりの黒星となった。甲府が勝ったため、年間順位は15位に転落したが、降格圏の16位・松本との勝ち点差5は変わらなかった。

 悔しい逆転負けで、2万人を超えたオレンジ色のサポーターの声援に、応えることはできなかった。柳下監督は「もったいないゲームではあるけど、ちょっとした甘さを持っている選手がいた」と振り返った。その通り、早い時間に先制する最高の立ち上がりだった。

 先制点は前半6分だった。「前節にいいゲームをしていたから」と、神戸戦後半の前野、大野、大井、舞行龍の4バックで臨んだ。そのアウェー神戸戦で右足首の負傷をしながら、先発出場した左SB前野からの縦パスで、MF山本が左サイドを抜け出した。詰めてきたDF武岡を左に右にかわしながら、中央に切れ込んでシュート。DFに当たる幸運もあってゴール左隅に決まった。

 山本は、前節のアウェー神戸戦の後半40分に決めた劇的な逆転ゴールに続く2戦連続ゴール。神戸戦のトラッキングデータのスプリント回数が、チームダントツ1位の35回をマークするなど、骨惜しみしない走力を維持している。今季7ゴール目は、FWラファエルに並ぶリーグ戦のチーム最多ゴールとなった。

 守備も、出場停止明けのMFレオをはじめ、球際に激しい川崎Fと厳しく中盤で競り合い、最終ラインも体を張った。1―0のハーフタイムで柳下監督は「前半と同じだ。ボールを奪え!」とカツを入れ、激しさを継続して後半に臨んだ。

 しかし、後半18分に隙を突かれて同点ゴールを許すと、同29分には勝ち越しゴールを奪われた。「同点ゴールは、びっくりした。ミスが出ても次の人がカバーすればいいが、ミスが2つ、3つと続けば失点する」と柳下監督。中盤でボールを奪われ、最終ラインもかわされた失点を悔やんだ。

 チームが満身創痍(そうい)であるのも、事実だ。12日のホーム横浜戦で左SBコルテースが右内転筋を負傷。15日の練習中にはMF加藤が右膝を負傷した。19日の神戸戦でリーグ戦初出場したDF林裕煥(イムユファン)は左腿、MF成岡が右膝を負傷と故障者が続出。川崎F戦に向けた練習では10対10の実戦練習ができず、24日の非公開練習ではアルビレックス新潟U―18の選手を入れて、やっと10対10ができたほどだった。

 残り5試合。次節からは甲府、松本と下位との直接対決が続く。「楽な試合はない。一人一人が厳しくやっていけば、いい結果が出る。切り替えてやっていく」。きっぱり話した指揮官に、逆転負けの悔しさを引きずるつもりはない。

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2015年9月27日のニュース