×

ハリル監督も絶賛!西川 好セーブ連発で勝利呼び年間首位キープ

[ 2015年9月27日 05:30 ]

<鹿島・浦和>前半、カシマスタジアムに駆けつけた大勢のサポーターの前で好セーブを見せる浦和・西川

J1第2S第12節 浦和2―1鹿島

(9月26日 カシマ)
 浦和が鹿島から2―1の逆転勝利を収め年間首位をキープした。27本のシュートを浴びる劣勢の中でも、好セーブを連発した日本代表GK西川周作(29)が獅子奮迅の活躍で勝利につなげた。視察に訪れた日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)もうなる活躍を見せ10月の中東遠征へ向けて好調ぶりをアピール。年間優勝に前進したチームは、第2ステージ単独でも3位に浮上した。
【試合結果 J1年間順位表 第2S順位表 得点ランキング】

 しびれる上位対決で存在感を際立たせたのは、日の丸を背負う守護神だった。シュート数は浦和10本に対し鹿島は27本。前半3分に先制されたが、その後は魂のセーブを連発。我慢強く最少失点で抑え、逆転を呼び込んだ。「試合が終わって(シュート数を)聞いてびっくりした」と笑った殊勲のGKは「早い時間に失点しても慌てなかった。GKがどれだけ防げるかにトライしたかった。体を張って、守ることができた」と胸を張った。

 全神経を研ぎ澄ませた。前半21分には1対1となった金崎のシュートを右手一本で防いだ。「ニア寄りに立って、ファーに打たせた。頭を整理できてセーブできた」。勝ち越した後の後半44分には、ゴール前のこぼれ球に反応して猛ダッシュ。土居が右足を振り抜くコンマ数秒前に、パンチングではじき出した。終了間際には右ゴールライン際から放たれた金崎のシュートを、右足を伸ばしてブロック。「体を張ることでチームが締まる」。両手両足をフルに使って、追加点を許さなかった。

 西川の気迫は珍プレーも生み出した。後半34分、カイオのシュートを両手でブロック。そのこぼれ球にはコースを消してシュートを外させた。その後、興奮のあまりゴール裏のホーム応援席にボールを蹴り込んでしまった。大ブーイングを浴び、我に返った守護神は鹿島サポーターに向かって故意ではないことを強調。「興奮してボールを蹴ってしまったら、サポーター席の方に行ってしまった。申し訳ない。代表選手がやってはいけないこと」と自戒した。

 柔和な守護神がむき出しにした闘志に、視察に訪れたハリルホジッチ監督も脱帽だ。「かなり戦う試合で、良い試合だった。かなりデュエル(決闘)があった。やる気に満ちあふれていた」と興奮気味。10月の中東遠征では無所属の川島が招集されない見通しのため、今月の代表活動で2戦連続完封を果たした西川がゴールマウスを守るのが濃厚だ。年間首位を守った西川は「監督が来ることは刺激になる。安定していいプレーができる準備がしたい」と話す。

 絶好調の守護神がいれば、浦和も日本代表も安泰だ。

続きを表示

この記事のフォト

2015年9月27日のニュース