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宇佐美 技アリ弾!ラグビー五郎丸ばり正確キックで大久保に並ぶ

[ 2015年9月27日 05:30 ]

<G大阪・柏>後半15分、ゴールを決め喜ぶG大阪の宇佐美

J1第2S第12節 G大阪3―1柏

(9月26日 万博)
 V戦線生き残りへ難関を突破した。ホームの万博競技場で柏を迎え撃ったG大阪は、FW宇佐美貴史(23)が、川崎F・大久保に並び、得点ランク首位タイに返り咲く今季19点目を決めるなど3―1で完勝。11年8月24日に勝って以来、勝利がなかった相手から勝ち点3を奪い、年間勝ち点を54に伸ばした。
【試合結果 J1年間順位表 第2S順位表 得点ランキング】

 勝利を決定づける一撃だった。後半9分にPKで失点し、2―1で迎えた同15分。ペナルティーエリア外でボールを受けた宇佐美が右足で放ったシュートは、相手DFの間を抜け、右ポストをかすめてゴールネットを揺らした。

 「コースを見極めて転がせば入ると思った。人がいないところを探して、そことゴールが重なる位置を狙った」

 涼しい顔で振り返ったが、高い技術と得点への道筋を一瞬で見つける嗅覚が噛み合った技あり弾。相手の反撃ムードを一瞬にして断ち切った。

 来月には再びW杯ロシア大会アジア2次予選が控える中、日本代表としての発奮材料もあった。ラグビーW杯で日本代表が奮闘する姿をテレビで観戦。「チーム全体で戦っている感じがある。刺激をもらっている」と力に変えた。

 他のスポーツには興味を示さないエースにとって、唯一の例外がラグビー。中学生の時には大阪・花園に高校ラグビーを見に行ったこともあり「ステップの仕方とかはサッカーに通じるものがあるし、一番似ているんじゃないかな。あんな抜き方したら抜けるやろなとか」と、種目は違っても、成長のためにどん欲に吸収してきた。「どれだけ生かせるかは分からないですけど」と笑うものの、FB五郎丸に勝るとも劣らない正確なキックで万博のサポーターを魅了した。

 11年8月以来、公式戦1分け7敗と苦手にしていた柏から4年ぶりに奪った白星。自らがゴールした試合の不敗神話も代表戦を含めれば「40」にまで伸ばした。中3日で待つ次戦は敵地でのACL準決勝・広州恒大(中国)戦。「試合が空かない方が体が切れているのかなと思う。良い状態でいける」。エースの再点火で弾みをつけたJ王者が、勢いに乗って大一番に挑む。

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