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“勝負強さ復活”鹿島が奪首!残り8分から土居2発で逆転勝利

[ 2015年8月17日 05:30 ]

<鹿島・仙台>後半、勝ち越しゴールを決め喜ぶ鹿島・土居(左奥は柴崎)

 鹿島がホームで仙台を3―2で下し、第2ステージ首位に躍り出た。2点を先行されたが、MF土居聖真(23)の2得点などで逆転勝ち。7月21日に石井正忠監督(48)が就任してから無傷の4連勝で、タイトル16冠の常勝軍団がかつての輝きを取り戻してきた。FC東京の日本代表MF米本拓司(24)はホームのG大阪戦で今季初得点。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)が視察した中、2得点に絡んだ。浦和は湘南を退け、年間勝ち点で広島から首位を奪回した。

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 勝負強い鹿島が帰ってきた。その象徴がこの日は土居だった。1―2の後半35分に投入されると、2分後に右サイドからの折り返しに走り込み、頭で同点弾。「監督からニアに入れと言われていた。采配が的中だったと思う」と笑った。

 さらに5分後にはゴール前で日本代表MF柴崎からのワンタッチパスを受けた。「振り向いたら(柴崎)岳がいた。出てくるなと思ってシュートに集中した」。右足で強烈な一撃を叩き込んだ。柴崎は11年入団の同期。昌子らも含めた4人で食事会を行うなど絆の深い11年組の“あうんの呼吸”で勝ち越した。第1ステージ8位。第2ステージ序盤も下位相手に苦しんでトニーニョ・セレーゾ監督が解任された。苦しんだクラブが4連勝でステージ首位に立った。

 悔しさを糧にした。セレーゾ監督時代、トップ下のレギュラーに固定されていた。新体制では4試合で先発は1回。石井監督は「練習で積極的にボールに絡もうとしていなかった」と説明し、7月29日の鳥栖戦では出番すらなし。それでも「腐っていたら自分のためにならない」と真摯(しんし)に練習に臨んだ姿勢が実を結び「(悪いところを)指摘してくれる人がいることに感謝です」と指揮官に頭を下げた。

 偉大な先輩との対決。仙台のMF野沢は鹿島黄金期の一員で土居の前に背番号8をつけていた。その先輩が前半に2得点。しかし、自身もお返しした。「試合は勝ったけど、対決という意味では(互いに2得点で)引き分けですね」とおどけながらも「(首位を)最終節まで続けていかないと意味がない」と強調。チームの中心であるべき8番の自覚は十分だ。3年ぶりのタイトル奪取へ。鹿島が常勝軍団のあるべき姿を取り戻してきた。

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