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柳下監督「今は勝てない時期」シュート数は圧倒、内容を評価

[ 2015年4月30日 05:30 ]

<新潟・FC東京>果敢にゴール前に切り込むFWラファエル・シルバ

J1第1S第8節 新潟0―1FC東京

(4月29日 デンカS)
 新潟はホームでFC東京に0―1で敗れた。ミスが続いていた守備陣が高い集中力を保ち、終始ボールを支配したが、後半42分にFKから決勝点を決められた。リーグ戦は2連敗、5戦連続の勝ち星なしで、1勝3分け4敗と厳しい戦いが続くが、柳下正明監督(55)は「今は勝てない時期」と内容を前向きに捉え、下を向いてはいない。

 柳下監督の表情は、さばさばとしていた。

 「選手は非常に集中していた。中2日のコンディションでも、100%力を出していた。チャンスを決められなかったことが残念。やっているサッカーはよかった」

 ゴールは奪えても、守備のミスで失点し、勝てない試合が続いていた。だが、この日の内容は明らかに違っていた。ゴールはできなかったが、暑さと連戦の疲れの中で、最後まで集中力が切れることはなかった。

 主導権を握り続けた内容は、シュート数の差が証明した。カウンター狙いのFC東京の4本に対し、新潟は14。DF大野は「後ろ(DF陣)は強く守れていた」と振り返る。ただ、「決めるところで決められなくて、最後は我慢強く守れなかった」と話した通り、セットプレーの守備という反省も残った。

 後半42分の失点は、FKからのヘディングをGK守田がはじいたボールが、ポストに当たってFC東京のDF森重の前に転がった。不運もあるが、公式戦11試合の失点16のうちセットプレーからの失点は7(PK2、CK2、FK3)に上る。大野は「意識はしているけど。セカンドボールの判断が向こうの方が上だった」と悔しがった。

 それでも、指揮官はミスのなかった守備を「良かったと思う。相手のカウンターを怖がらずに攻撃参加していたし、粘り強く守っていた」と振り返る。さらに「攻撃は、やろうとすることができている」と評価した。

 キャプテンマークを巻いたMFレオは言う。

 「ミスで失点していないのは、前回に比べたら成長はしている。それが、なかなか結果につながらない。でも、きょうみたいなゲームを続けていくこと、点を取っていくことが大事」

 ミスによる失点の連鎖は断ち切った。今度は、勝てない連鎖を断ち切ればいい。「今は勝てない時期だと思って、このまま続けていけばいい」。指揮官の言葉を信じ、中2日でのアウェー松本戦へ切り替えるしかない。

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2015年4月30日のニュース