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清水無残 終盤10分で3失点…サポ我慢の限界 怒号にバス囲み

[ 2015年4月30日 05:30 ]

<清水・山形>ドローに終わり肩を落とす清水イレブン

J1第1S第8節 清水3―3山形

(4月29日 アイスタ)
 清水は本拠で山形と3―3で引き分けた。前半3分にFKからMF枝村匠馬(28)が先制ヘッド。9分後にはFW長沢駿(26)が今季初ゴールを挙げ、同26分にはFWピーター・ウタカ(31)の右足弾で3点をリードした。だが、後半40分に1点を返されると、約10分間で3失点。痛すぎるドローに、試合後はサポーターから容赦ないブーイングを浴びた。

 3―0から3―3。天国から地獄。ラストわずか9分で、目前の勝ち点3を失った。1点差に迫られた後半ロスタイム。まさかの同点ヘッドに、イレブンは敗者のように崩れ落ちた。試合後、スタジアムを1周した際には「ふざけるな!」と罵声を浴び、選手用バスの出口は約100人のサポーターに約20分ふさがれた。「自分がサポーターでもブーイングはすると思う。悔しいし、申し訳ない」と長沢。大榎監督は「自分たちから失敗を恐れる展開になった。耐える力がなかった」と3点差を守りきれなかったもどかしさを口にした。

 出だしは最高だった。この日は昨年8月30日の鳥栖戦(ベアスタ)以来となる3バックを採用。MF竹内涼(24)をアンカーに置き、2トップには長沢とウタカが並ぶ3―1―4―2で臨んだ。前日に大榎監督が「今までやってきた中で一番」と手応えを得ていた通り、早いパス回しと高い位置を取る両ワイドの運動量で圧倒。前半3分にはMF八反田康平(25)のFKを枝村が頭で合わせ、今季初めてセットプレーからネットを揺らした。その後も手を緩めず、3点リードで前半を終えた。

 だが、後半は一変。前線で起点をつくれず、セカンドボールが奪えない。指揮官の指示でボランチを1枚増やし、中盤での数的有利を図ったが「相手の3バック、ボランチに誰が最初にいくのかはっきりしなかった。チームとしてぼんやりしていた」と竹内。再び1ボランチに戻したものの、チームは混乱したまま後半40分から怒とうのように3失点を喫した。

 15位・新潟が敗れたため、守りきれば降格圏脱出だっただけに悔やまれるドロー。「これは試練。逃げる場所なんかないし、何ができたか、何ができなかったかしっかり考えながらやる」と長沢。5月反攻へ、課題を突き詰める。

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2015年4月30日のニュース