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日大藤沢の“マラドーナ”だ!ディエゴ 8強導く3戦連発弾

[ 2015年1月4日 05:30 ]

<開志学園・日大藤沢>前半40分、ゴールを決める日大藤沢・田場ディエゴ

第93回全国高校サッカー選手権3回戦 日大藤沢3―0開志学園

(1月3日 ニッパ球)
 日大藤沢(神奈川)はMF田場ディエゴ(3年)の3戦連発弾を含む1得点2アシストの活躍で開志学園JSC(新潟)を3―0で破った。

 日大藤沢の「ディエゴ」がダメ押し弾でチームを快勝に導いた。前半40分、田場は佐藤からの浮き球パスをゴール前で受けると、GKを背負ってキープ。振り向きざまに右足を振り抜き、ネットを揺らした。初戦から3試合連続ゴール。「絶好調でした。素直にうれしい」とはにかんだ。

 3得点で、得点ランクの首位タイとなり、タイトルも視野に入ってきた。それでも、関心は最大のライバルとの争いだ。同じく3戦連発で3得点の中村も「次はハットトリックを狙います」と火花を散らすが、田場も「試合前に、中村とチーム得点王について話をしていて。(中村が)点を取ったので意識していた」と当然、負けるつもりはない。

 ゴール後は両手でハートマークをつくった。視線の先には両親の姿があった。曽祖父2人が日本人という日系ペルー人の一族で、両親は「ニチフジカラー」のピンク色の練習着を着込み、愛息に声援を送っていた。背番号は52。何度も汗を吸い込み、洗濯を繰り返してところどころ、はがれかかったプリントは親子の絆を物語る。母・リアナさん(47)は「これを着て応援してくれって(田場が)言ってくれたんです」と明かし、父・アウグストさん(47)とともにゴールというプレゼントを贈られ、喜びがあふれた。

 得点力だけでなく、持ち味のドリブルでも見せ場をつくった。前半22分、先制アシストの場面ではゴール前で3人を抜いてチャンスメーク。「ボールが足に吸い付いてました。隙間を抜いていく感じだった」。同じ名を持つマラドーナの5人抜きには及ばなかったが、実力を見せつけた「ニチフジのディエゴ」。卒業後は国士舘大に進学するが、夢はプロ選手。ゴール量産で日本一になり、未来の扉を切り開く。

 ◆田場 ディエゴ(たば・でぃえご)1996年(平8)5月31日、神奈川県出身の18歳。滝ノ沢小4年の時、駒寄滝ノ沢SSSでサッカーを始める。FC湘南ジュニアユースを経て、流通経大柏からも誘いを受けたが、地元の日大藤沢に進学。家族は両親と兄、弟。1メートル72、63キロ。血液型はA。

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