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静学 堅守速攻から3発!!V最有力・東福岡撃破で8強進出

[ 2015年1月4日 05:30 ]

<静岡学園・東福岡>後半32分、ゴールを決めた静岡学園・名古はジャンプしてガッツポーズ

 第93回全国高校サッカー選手権は3日、3回戦8試合が行われ、静岡学園(静岡)は昨夏の全国高校総体を制した東福岡を3―0で撃破し、06年度以来の8強進出を決めた。後半24分にMF旗手(はたて)怜央(2年)のミドル弾で先制すると、その後も2点を加えて優勝候補を退けた。日大藤沢(神奈川)はMF田場ディエゴ(3年)の3戦連発弾を含む1得点2アシストの活躍で開志学園JSC(新潟)を3―0で破った。準々決勝は5日に行われる。

【試合結果 トーナメント表】

 2冠を狙った東福岡を沈めた。しかも3発。ゴールラッシュの口火を切る先制点を決めた旗手は「本当に強かったけど、チームのみんなで勝てた」と充実感を漂わせた。

 優勝候補を攻守で圧倒しながら、決定機を生かせずに0―0で後半へ。24分にCKのこぼれ球に反応した旗手が「来ると思っていた」と約25メートルのミドル弾を突き刺した。父・浩二さんが84年にPL学園で甲子園の春夏準優勝という経験を持つMFが流れを呼んだ。32分には中央でボールを受けたMF名古が2戦連発のゴールで2点目を奪うと、3分後にはDFラインの裏に抜け出したFW加納が相手GKとの1対1を制してダメを押した。

 ドリブルとショートパスを前面に出すテクニックあふれるサッカーが伝統も、現在のチームは突出した選手が少なく「理想でもある主導権を握るサッカーができなかった」と川口監督。県総体5連覇を逃したことでチームは創部以来、初の守備練習を行った。4バックから3バックへの変更など試行錯誤し、連動した守備からの速攻という新たな武器を手に入れた。

 この日はDF石渡が、J1横浜に内定している相手MF中島をシュート2本に抑えて完封した。小学生時代に横須賀市選抜で共にプレーした経験がある大会屈指の司令塔を「(3バックの)3人の距離感を大事に、1対1では負けないように」と粘り強い守備で封じた。

 今大会はGK南雄太(現J2横浜FC)らを擁して初優勝した95年度のユニホームをイメージして新調された“戦闘服”を着用。その魂が乗り移ったかのような快進撃で8大会ぶりの8強を決めた。5日の準々決勝は練習試合で2度敗れた日大藤沢が相手だが「静学の伝統と歴史をつくり上げたい。得点王も獲って日本一を目指す」と名古。19大会ぶりの頂点へ、この勢いは本物だ。

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2015年1月4日のニュース