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守備陣はスピード不足 今野が吉田が…精度が違う

[ 2012年10月17日 06:00 ]

<日本・ブラジル>前半、ネイマール(左)と吉田

国際親善試合 日本0-4ブラジル

(10月16日 ウロツワフ)
 守備陣にとっては、フランス戦の金星が吹き飛ぶような悪夢だった。ザックジャパンワースト記録更新となる1試合4失点。「相手は裏に飛び出すスピードがあるし、出てくるボールの質もとんでもなく高い。凄く厄介だった」と吉田麻也はぼう然と立ち尽くした。インテル・ミラノでプレーする長友でさえ「カウンターのスピード、精度は思った以上だった。これが(世界の)トップなんだと思った」と脱帽した。

 悪夢のスタートは前半12分。内田のクリアミスから先制点を決められた。同26分には今野がペナルティーエリア内でハンドの反則を犯したとしてPKを献上。後半3分にネイマールのシュートが吉田の右膝に当たってゴールに吸い込まれると、同31分には吉田の縦パスを奪われて4点目を失った。その他にも“あわや失点”の危ないシーンの連続。0―4というスコア以上の惨敗だった。

 内田篤人はフランス戦では酒井宏に先発を奪われた。ブラジル戦で先発に復帰したが、同サイドに流れてくることが多いネイマールのスピードとテクニックに苦しんだ。後半は再び酒井宏にポジションを譲った。失点に絡むミスも犯し「ああいうミスは良くない。ああいうチームに先に1点取られるときつい。フィニッシュの精度とカウンターの精度が高かった」と肩を落とした。

 前回対戦したW杯ドイツ大会での1―4よりも点差は広がった。特にカウンターへの対応は大きな課題として残った。アジアでは味わえない世界の強さを思い知らされた。それだけが収穫だ。

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