×

サポーターの安全確保 外務省が北朝鮮に職員派遣へ 

[ 2011年11月2日 18:53 ]

 政府は2日、北朝鮮の平壌で15日に行われるサッカーのワールドカップ(W杯)アジア3次予選の日本―北朝鮮戦で、日本人サポーターの事故など不測の事態に備え、外務省職員を派遣する方向で北朝鮮側と調整に入った。外務省によると、外務官僚の北朝鮮訪問は2004年5月、当時の小泉純一郎首相の訪朝に同行して以来7年ぶり。

 北朝鮮とは国交がないため、外務省は平壌でホテルの部屋を借り「前線基地」を設置。外務省領事局や北東アジア課の職員が、サポーターの安全確保や事故発生時の北朝鮮当局との折衝に当たる方針だ。

 日本政府は06年7月から実施中の対北朝鮮経済制裁の一環として、国家公務員の渡航を見合わせ、国民にも渡航自粛を要請している。だが今回は特例として一部サポーターの訪朝を容認。報道陣らを含め約200人の北朝鮮入国が想定されるため「邦人保護の観点から、外務省職員の派遣が必要」(政府関係者)と判断した。

 これに関し、2日に開かれた自民党文部科学部会では「拉致や核問題を抱える中、制裁解除はアリの一穴になりかねない」との批判が相次いだ。

続きを表示

2011年11月2日のニュース