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マンU屈辱的大敗…ダービー85年ぶり1―6

[ 2011年10月25日 06:00 ]

<マンチェスターU・マンチェスターC>ゴールを決められガックリのルーニー

プレミアリーグ マンチェスターU1―6マンチェスターC

(10月23日)
 王者マンチェスター・ユナイテッドが歴史的な敗北を喫した。23日にホームで行われた首位マンチェスター・シティーとの一戦で1―6の大敗。ダービーマッチでは85年ぶりという屈辱のスコアで敗れ、44年ぶりの優勝を狙うマンCとの勝ち点差は5に拡大した。UAEの王族オーナーによるシティー買収から4季目を迎え、プレミアリーグ勢力図に大きな変化を生じさせる一戦となった。
【結果 プレミアリーグ動画】

 ユナイテッドのファーガソン監督は敗戦後、こわばった表情で敵将マンチーニ監督が差し出した右手を握った。就任25年目、クラブをリーグ最多の優勝19回を誇る強豪に仕立てた69歳の老将は「最悪の結果。現役時代を含めても1―6で敗れた記憶はない」と嘆いた。

 先制は許したが、内容では押していた。しかし、後半2分に舞台が暗転。DFエバンスが相手FWバロテッリを倒して退場となると“王者のプライド”が傷口を広げた。

 首位攻防戦も歴史をひもとけば格下の相手。10人になったとはいえ満員の7万5487人が埋めたホームはリーグ戦19連勝を記録していた。消極的な戦いは許されない。

 早く追いつこうと攻撃に出てはシティーにスペースを与えて15分、24分と失点し、36分にMFフレッチャーが挙げたゴールも焼け石に水だ。44分に右CKから4点目を失うと、ロスタイムにもカウンターから続けて失点。敵将には「退場者が出てもゴールを狙い続けた。敬意を示したい」と持ち上げられたが、ファーガソン監督は「サイドバックがウイングのように仕掛け、守備で不利な状況になった。自殺行為で失点してもおかしくない」と話し、フレッチャーも「勝利を狙ったが、考えが甘かったかも。守備を固めて失点を防ぐべきだった」と振り返った。

 シティーが08年夏にUAE王族オーナーに買収されたあとも昨季までリーグ戦は5勝1分けと圧倒。大型補強でメディアをにぎわせる相手を指揮官が「騒がしい隣人」と“上から目線”で切り捨てたこともあった。しかし、最近4季で資金力世界一と言われる金満クラブが投じた移籍金総額は推定でユナイテッドの3倍を超える546億円。投資総額は1200億円以上とも言われる。着実に差は縮まり、買収後にリーグ戦で10位、5位、3位と順位を上げてきた“隣人”にダービーでは85年ぶりの1―6敗戦。もはや優勝を争うライバルと認めざるを得ない。

 「ロッカーは沈んでいるが、すぐに立ち直らなければならない」とファーガソン監督。ブックメーカーの優勝オッズでも開幕時の一番人気から転落。「マンチェスター最強」の称号を守らなければ王座も失いかねない。

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2011年10月25日のニュース