森本　今季セリエＡ昇格のノバーラ移籍決定的に

カターニアのＦＷ森本はノバーラへの移籍が決定的となった。

　カターニアの日本代表ＦＷ森本貴幸（２３）がセリエＡノバーラに移籍することが決定的となった。８日付のガゼッタ・デロ・スポルト紙などが報じた。昨季セリエＢ３位となり、プレーオフを勝ち抜いたノバーラは今季５６季ぶりにセリエＡに昇格。今夏は攻撃陣を積極補強する方針を打ち出しており、セリエＡ通算１５得点を誇る日本人ＦＷに白羽の矢を立てた。

　カターニアからの移籍を熱望していた森本が、セリエＡ６季目のシーズンをノバーラで迎える見通しとなった。８日付のガゼッタ・デロ・スポルト紙は「ノバーラが森本の獲得に大きく前進した」と報道。トゥット・スポルト紙は「（昨季の主力だった）ＦＷベルターリを放出する予定があるが、その話が頓挫しても森本を獲得する見通し」と報じた。

　ノバーラは昨季セリエＢで３位となり、プレーオフの末に５６季ぶりにセリエＡ昇格。イタリア杯でもパルマ、シエナのセリエＡクラブを連破するなど安定した戦いを見せたが、今夏は即戦力ＦＷの補強が急務だった。昨季のチーム得点王ＦＷゴンサレスのパレルモ移籍が決まり、主力ＦＷベルターリも放出が濃厚。セリエＡで実績のあるＦＷをリストアップし、通算１５得点を誇る森本に白羽の矢を立てた。マウロ・ペデルツォーリ強化部長は「森本は素晴らしい選手」と絶賛している。

　森本は東京Ｖから０６年夏にカターニアに移籍。０８～０９年の２３試合７得点など活躍を続けたが、昨季は出場１２試合と冷遇を受け、移籍を志願していた。今季から就任するモンテッラ新監督からは「手元に置きたい」と残留を希望されていたが、決意は変わらず。キエーボ、サンプドリア、ロコモティフ・モスクワなど複数のクラブから獲得の打診を受けていた。日本での静養を終えてこの日、渡欧。早ければ、来週中に「ノバーラ森本」が誕生する可能性もある。

　▽ノバーラ・カルチョ　１９０８年創設。イタリア北西部ノバーラに本拠を置く。４８～４９年から５５～５６年の８シーズンはセリエＡに在籍したが、その後はセリエＢ、Ｃに定着。チームカラーは青。本拠地はスタディオ・シルビオ・ピオラ（収容人数１万人で、セリエＡ規定に合わせて増設中）。監督はアッティリオ・テッセル（５３）。