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夜間外出、単独行動NG…W杯ツアーは自由時間なし

[ 2010年5月9日 16:18 ]

 サッカーのワールドカップ(W杯)を観戦するため6月、南アフリカを訪れる日本人の安全対策に外務省が危機感を強めている。凶悪犯罪の発生率が高く、事件に巻き込まれる可能性が少なくないため。夜間外出や単独行動はやめるよう呼びかけるとともに、日本代表の試合があるブルームフォンテーンなど3都市には試合前日から職員を派遣、警戒に当たる。

 昨年9月に南アの警察当局が発表した犯罪統計によると、この年3月までの1年間の殺人事件は約1万8千件で、1日に約50件発生した計算。銃器強盗も多発し、首都プレトリアでは窓に鉄格子をはめた商店が目立つ。

 一方、南アは日本からの観光目的での入国にビザが不要で、黄熱病の予防接種も義務付けられていないため、比較的気軽に旅行プランを立てられるという。

 外務省は日本国内で観戦ツアーを企画する旅行会社4社に対し、旅行者が個人で動ける自由時間を組み込まないよう要請。南ア政府も、各試合会場に、対戦する両国の大使館職員の待機場所を提供するなど、治安対策に力を注ぐ。

 ただW杯観戦には海外旅行の初心者が参加する傾向もあり、外務省の担当者は「個人旅行は避け、バスや電車よりも宿泊先のホテルが仲介するタクシーを利用するなど、安全を最優先に行動して」と訴えている。(共同)

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2010年5月9日のニュース