×

俊輔 運命の日前に復活アシスト!

[ 2010年5月9日 06:00 ]

<浦和・横浜>前半6分 先制ゴールをアシストするパスを送る中村

 【横浜3-2浦和】10日のW杯メンバー発表を前に、横浜のMF中村俊輔(31)が完全復活を印象づけた。8日にアウェーで浦和と対戦し、前半6分にFW渡辺千真(23)のクラブJ1通算950ゴール目となる先制弾をアシスト。日本代表の岡田武史監督(53)が見守る中、万全の仕上がりを披露して3―2の勝利に貢献した。横浜は史上4クラブ目となるJリーグ通算300勝。

【試合結果


 俊輔に“らしさ”が戻ってきた。最初の見せ場は前半6分。左サイドでボールを受けると、倒れ込みながら前方のFW渡辺に左足でラストパス。豪快な先制ミドル弾をアシストした。その後も、ケガの影響で最近では見られなかった絶妙なボールさばきを随所に披露。チームのJ1通算300勝目に貢献し「アウェーの大勢の(サポーターの)前で勝ったのは大きい」と笑顔を見せた。

 この1カ月間は苦悩の連続だった。4月3日の清水戦で左足甲と左足首を負傷。木村監督は休養を勧めたが、左足甲に患部を保護するパッド、足首にはテーピングを施して強行出場を続けた。華麗なプレーは鳴りを潜め、W杯への影響が心配された。足首の腫れはなかなか引かず、中村も「やりながらだとなかなか治らない」と不安を漏らしたこともあった。

 それでも、練習後の昼食中、バケツに大量の氷を入れて左足をアイシングするなど必死に治療を続けてきた。そのかいあって、5月に入って状態が回復。岡田監督が見守ったこの日は、後半8分には切れのあるドリブルで1対1を仕掛け、同35分には約30メートルのロングシュートを放つなどピッチで躍動した。実は体調は良くなかったが、W杯メンバー発表前最後の試合で復調を印象づけた。

 02年W杯日韓大会ではメンバー落ちの屈辱を味わった。その悔しさをバネに、絶え間ない努力を続けてきた。「今まで積み上げてきたものをすべて出したい」と、サッカー人生の集大成と位置づける2度目のW杯へ。岡田ジャパンのカギを握る天才レフティーは、落ち着いた気持ちでメンバー発表を待つ。

続きを表示

2010年5月9日のニュース