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大久保 涙の豪快ミドル!W杯へ最後のアピール

[ 2010年5月9日 06:00 ]

<神戸・磐田>マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた神戸・大久保は、賞品のバイク「をゲット。早速またがり、サポーターの声援に応える

 【神戸3-0磐田】10日のW杯メンバー発表を前に、神戸FW大久保嘉人(27)は磐田戦でミドルシュートを決め、決定力をアピールした。

【試合結果


 豪快な一撃だった。1―0で迎えた後半11分。FW大久保はゴール正面25メートルの位置から思い切り右足を振り抜いた。「当たった感触はなかったけど完ぺきでした」。絶妙にコントロールされたボールはそのままゴール右上へ。3月14日の広島戦以来、約2カ月ぶりとなる今季2点目。W杯メンバー発表まで残り2日の時点で、故障に苦しんでいた男が結果を出した。

 「自分のことより、チームが勝てていなくてしんどかった。最近、点も取れてなかったし、ホッとしています」

 試合直後のヒーローインタビューでは言葉に詰まり、思わず涙をこぼした。報道陣に囲まれ、泣いた経験を聞かれると「全くないよ」と照れくさそうに笑ったが、「うれしかった。自分のゴールに関係なく。勝つことができた、それだけ」。心の底から勝利を喜んでいた。

 チームは開幕直後から下位に低迷。自身も2月に左ひざ内側側副じん帯を損傷し、完治しないままもどかしい日々を送ってきた。4月中旬には鼻骨まで骨折。フェースガードを着けて試合に出る状態に「ついてないな」とこぼした日もあった。それでも、徐々に体の切れを取り戻し、手応えをつかんでいた。「今は足も全然痛くない。それがうれしい」。W杯へ向けても、もう不安はない。「小さい頃からの夢だったので出られたらいい。あとは待つだけです」。W杯メンバーとして岡田監督に読み上げられることを、大久保は確信している。

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2010年5月9日のニュース