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俊輔 痛めた左足で決勝ゴールをアシスト

[ 2010年4月18日 06:00 ]

<山形・横浜>前半、山形・北村(左)と激しく競り合う横浜・中村俊輔

 【横浜1―0山形】俊輔がいきなり決勝アシストだ。横浜はアウェーで山形に1―0で勝った。左足負傷で離脱していた日本代表MF中村俊輔(31)が先発復帰。後半19分、左足のFKをFW坂田大輔(27)の頭に合わせて決勝ゴールをおぜん立てした。リーグ最多タイの今季3つ目のアシストで横浜に約1カ月ぶりの勝利をもたらした。また、G大阪戦に出場した清水の日本代表FW岡崎慎司(24)は、負傷している右足で1―1の引き分けに持ち込む同点弾を決めた。

 嫌なムードを左足で吹き飛ばした。0―0の後半19分だ。左サイドのFKで、中村が痛めている左足を振り抜き、ニアに飛び込んだFW坂田の頭にドンピシャリで合わせた。「ファーの(栗原)勇蔵とボンバー(中沢)は相手もケアしていたから、壁の頭の低いところを越えて、ニアで誰かが触ればいいと思った」。イメージ通りの決勝アシストで、横浜に3月20日の川崎F戦(日産)以来の勝利をもたらし、納得の表情を浮かべた。
 3日の清水戦で左足首と左足甲を負傷。7日の日本代表のセルビア戦は強行先発したが、その後は途中出場と欠場を強いられた。まだ痛みは残っており、この日も簡易ギプスを左足のスパイクの中に入れてプレーする予定だったが、結局「どれも痛かった」と簡単なテーピングだけ施してピッチに立った。それでも万全でない中、序盤からチームを鼓舞するようにピッチを走り回った。
 一方で横浜は中村頼みのチーム状況が浮き彫りとなった。中村の負傷後は、途中交代した3日の清水戦を含めて1分け2敗と急失速。司令塔が先発復帰したこの日もチームとして「俊輔がいないところでどれぐらいできるか」(中沢)というテーマを掲げて臨んでいたが、中村が絡まないと、リズムをつくれない時間帯がほとんどだった。
 後半31分にGK飯倉が好セーブを見せるなど守備陣は踏ん張ったが、攻撃面は「結局俊輔に頼ってしまった」(中沢)。木村監督も「最近は異常気象で寒いサッカーしよる。早く暖かくなってほしいなあ」とゲーム内容に不満をもらした。
 それでも横浜は今季アウェー初勝利。「サイドバックとFWの連係」などの課題を指摘した中村も「とりあえず勝つことが大事」と、王者・鹿島とホームで激突する次節に向けて前を向いた。

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2010年4月18日のニュース