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ベニテス監督古巣討ち!リバプール先勝

[ 2009年2月27日 06:00 ]

<Rマドリード・リバプール>決勝点を決めたベナユン

 欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第1戦の4試合が25日に行われ、リバプールがアウェーでレアル・マドリードに1―0で先勝した。レアルOBで来季の同クラブ監督候補に挙げられるラファエル・ベニテス監督(48)の采配が当たり、手堅い守備から後半37分にMFヨッシ・ベナユン(28)が決勝点。フース・ヒディンク監督(62)が就任したチェルシーはユベントスを1―0で退けた。

【欧州CL 決勝トーナメント


 守りを固めてセットプレーから得点。狙い通りの展開で白星を手に入れたベニテス監督は「素晴らしい勝利」と笑った。
 国内リーグで9連勝中の相手に堅守からの速攻狙いに徹した。好調のMFロッベンに突破を許す場面はあったが、二重三重のカバーでゴール付近への侵入は防いだ。司令塔ジェラードは故障明けで先発を外れ、エースFWフェルナンド・トーレスは足首負傷で後半17分には交代を強いられる苦しい展開。だが、後半37分に右サイドでFKを得ると、ゴール前のベナユンが頭で決勝点。試合巧者ぶりを発揮して8強へと近づいた。
 スペイン人指揮官には思い入れがある一戦だった。故障でトップ昇格は果たせなかったものの、レアル下部組織などで73年から7年プレー。86年からはユース監督などを務め、現レアル主将ラウルをアトレチコ・マドリードの下部組織から“獲得”した逸話もある。レアルの本拠地サンティアゴ・ベルナベウではバレンシアを率いた01~04年に公式戦1分け3敗など未勝利が続いたが、この日ようやく初勝利を挙げ「喜びをじっくり味わいたい」と感慨に浸った。
 欧州CLではリバプールで05年優勝、07年準優勝と抜群の実績を挙げ、スペインでは来季レアル監督候補と報じられている。くしくもこの日は近くリバプールを退団するという情報が英国内で駆けめぐり、退任を見込んだブックメーカーの賭けで“買い”が殺到。あまりの反響にベニテス監督を対象にした受け付けが停止になる騒動があった。試合後「辞任はしない」と訴えた指揮官だが、来季まで残る契約延長交渉は難航中。この日の戦いであらためて勝負強さを見せつけた名将の去就も、第2戦の行方同様に目が離せなくなってきた。

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2009年2月27日のニュース