【スプリングS】アレグロブリランテ×上原佑師 若き力全開!美浦最年少トレーナーが重賞初制覇へ

[ 2024年3月15日 05:30 ]

ウッドチップコース併せ馬で追い切るアレグロブリランテ(中)(撮影・郡司修)
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 皐月賞トライアル「第73回スプリングS」(17日、中山)に出走するアレグロブリランテはメンバー唯一の木曜追いで最終調整。管理するのは美浦最年少トレーナー上原佑紀師(34)。昨年3月の開業以来、6度目の挑戦で重賞初制覇なるか。父の上原博之師(67)は20年ガロアクリークで当レースを制しており、調教師としての父子制覇も懸かる一戦だ。

 奇麗な栗毛を揺らして快活に歩くアレグロブリランテと共に上原佑師が調教馬場から引き揚げてくる。「先週しっかりやっているので今日はバランスを整える程度でしたが、動きが弾んでいましたね」。開業2年目34歳、美浦最年少トレーナーの表情は明るい。

 角馬場でのフラットワーク、ダートコースでのキャンターで体を整えた後、Wコースで横山和を背に併せ馬。ニューノーマル(5歳3勝クラス)に1馬身先行し、直線では絶好の手応えのまま併入した。5F68秒2~1F11秒7。「臆病な面がある馬。後ろからプレッシャーをかけて反応を確認する意図で先行させました。いったん相手を前に出す形にしても気を抜かず、操縦性も良かった」と濃密な追い切りを消化した。

 今週の重賞出走馬で唯一の木曜追い。助手時代に充実の時を過ごした堀厩舎の“スタイル”にならう。「日曜に東京や中山で使う場合は木曜に追い切って、土曜にまた乗る形が調整しやすいです。カイバ食いが悪い馬はレースまで間隔を取るために水曜に追い切るなど馬によって異なりますが、自分も堀厩舎時代に慣れていますし、前走もこの過程で好走しているので」。前走・若竹賞(2着)と同じ木曜追いは好調持続の証明でもある。「前走増えた22キロは成長分で2走前とは内容が全然違いました。ここも期待しています」。

 父ディープブリランテは12年の当レース2着。その後、皐月賞3着を経てダービー馬へと上り詰めた。上原佑師も昨年の開業から重賞に5度挑戦。今年1月のフェアリーSではニシノティアモが初の掲示板確保(5着)と、着実にステップアップしている。父・博之師は先週のアネモネS(キャットファイト)で桜花賞切符をゲット。父に続けるか。夢のクラシック舞台を見据えて愛馬を送り出す。

 ◇上原 佑紀(うえはら・ゆうき)1990年(平2)1月29日生まれ、東京都出身の34歳。父はダイワメジャーなどを育てた上原博之師。馬術、獣医学を学んだ後、池上、堀厩舎の調教助手を経て22年に調教師免許を取得。昨年3月開業。JRA通算187戦18勝。

 《調教師最年少重賞Vは84年高橋祥泰師の32歳》JRAにおける調教師の最年少重賞V記録は、84年グレード制導入以降では高橋祥泰師(22年引退)の32歳1カ月18日(84年4歳牝馬特別=ダイナシュガー)。また、最年少G1優勝(日本人)は森秀行師の34歳8カ月17日(93年ジャパンC=レガシーワールド)。外国人を含めると95年安田記念をハートレイクで制したサイード・ビン・スルール師(UAE)の26歳7カ月5日。

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