【京都大賞典】ヴェラアズール 初挑戦で重賞V 直線で強烈末脚披露!圧巻2馬身半差

[ 2022年10月11日 05:11 ]

京都大賞典を制したヴェラアズール(左)(撮影・亀井 直樹)
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 重賞の壁をあっさり飛び越えた。6月のジューンSを勝ってオープン入りしたばかりのヴェラアズールが重賞初挑戦V。ボッケリーニやウインマイティーら実績馬をまとめてねじ伏せた。「思っていた以上の脚を使ってくれました。本当に強い競馬でした」。松山は初コンビを組んだ相棒を絶賛したが、鞍上の手綱さばきも光った。

 ゲートを出てから道中の立ち回り、直線での仕掛けどころなど、ほぼ思い描いていた通りのレース運び。「スタートを決めて相手をみながら。リズム良く折り合いをつけて」。有力馬を視界に入れて後方でなだめながら、脚をじっくりタメて直線へ。スムーズに外に導きゴーサインを出した。「調教に乗せてもらって動きが良かったし、(これまでの)レースでもいい脚を使えていました」と末脚を信じステッキを振るうと、グイグイと伸びた。上がり3F33秒2は2着馬ボッケリーニを0秒6も上回る。強烈な切れ味で2馬身半差をつけた。渡辺師は「折り合いに少し難しいところがあるので、しっかり我慢させてくれたところが、最後の伸びにつながったんだと思います」と鞍上に感謝した。

 デビューから今年1月までの16戦は一貫してダートに起用。芝に適性を感じながらも、体質面の弱さから慎重に成長を待った。トレーナーは「ダートでも結果が出ていたので。でもどこかで、というのはずっとあった」と振り返る。5歳春に“解禁”して芝転向5戦目でのG2制覇。ひと夏を越えてさらなる成長を遂げた愛馬に「プラス体重(8キロ増)は全て成長分。今年に入って特に良くなってきています」と目を細めた。

 今後については様子をみながらだが、いよいよ大舞台が見えてきた。師は報道陣の質問にうなずきながら「(G1を)狙いたいですね」と前向きだ。芝5戦全てで上がり3F最速と決め手は絶品。一気の上昇曲線を描いた素質馬が、秋のG1戦線を盛り上げる。

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2022年10月11日のニュース