【ケンタッキーダービー】クラウンプライド 日本馬初戴冠へ4F46秒6、現地メディアも絶賛追い切り

[ 2022年5月6日 05:30 ]

チャーチルダウンズ競馬場で調整するクラウンプライド(ロイター)

 レース当日の好走を予感させる追い切りだ。米国競馬の祭典「第148回ケンタッキーダービー」(7日=日本時間8日午前7時57分発走)に向けてチャーチルダウンズ競馬場(ケンタッキー州ルイビル)で調整中のクラウンプライドが4日、ルメールを背にダートコース単走で追い切って躍動感あふれる動き。地元メディアも舌を巻くパフォーマンスで絶好の仕上がりを印象づけた。日本馬4頭目の参戦で初勝利なるか。JRAでも馬券発売される。

 目の肥えた米国メディアも驚く、インパクトのある追い切りだった。日本馬クラウンプライドは決戦の地・チャーチルダウンズに駆けつけたルメールが初コンタクトを取ってダートコースへ。雨上がりのぬかるんだ馬場でも脚を取られず、楽な手応えでスムーズに加速していく。終始、馬なり。弾むようなフットワークで駆け抜けた。4F46秒6の時計が示す通りのスピード感だ。引き揚げてきたルメールは「今朝は興奮することもなく、リラックスして、いいストライドで走っていました。既にコースに慣れていて、ホームストレッチは馬なりで感触を確かめました。いいタイミングで自ら手前を替えて、コーナーリングも問題ありません」と好感触。動きをチェックした新谷師も「無理せずスピードが出て、いい調教ができました」と納得の表情を浮かべた。

 ちょうど1週前の4月27日にも松田助手を背に4F46秒4と好時計をマークしている。地元馬に交じり、2週続けて派手なアクションで存在感をアピール。サラブレッドデイリーニュースが「弾丸のよう」と表現すれば、ブラッドホースは「4月16日にチャーチルダウンズで初時計を出してから計5本の追い切りを消化した」と順調な調整過程を伝えた。3月26日にドバイのUAEダービーを勝ち、そのまま米国に転戦。4日後に到着後、環境の変化に動じることなく「5・7」に照準を合わせてきた。

 週初めの2日にあった公開枠順抽選会では、いの一番に馬名を引かれ、7番に決まった。スターティングゲートを採用した1930年以降、7番枠は【8・6・6・71】で勝率8・8%、連対率15・4%、複勝率22%をマーク。勝率は5番、10番、15番に次ぎ、8番と並んで4位タイとなり、過去10年では18年ジャスティファイが1着、21年にマンダルーンが2位入線から繰り上がりVとなった。ルメールは「馬場は日本やドバイよりも走りやすそうな印象。とてもいい状態で本番が楽しみ」と期待を膨らませる。競馬場があるケンタッキー州ルイビルはレース前日に雨予報。砂100%で雨が降れば脚抜きが良くなる日本のダートと違い、粘土に水分が混ざった力の要るダートで追い切り、いい試走になった。新谷師は「当日の天候は他馬と同条件だし、あまり気にしていません。強い馬もいるかと思いますが結果を残せる自信があります」と力を込めた。昨年、矢作厩舎2頭がブリーダーズカップ(フィリー&メアターフ・ラヴズオンリーユー、ディスタフ・マルシュロレーヌ)を勝った米国で今年も日本馬が偉業にチャレンジする。

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2022年5月6日のニュース