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【ケンタッキーダービー】新谷師 厳しかった母にささぐ勝利を

[ 2022年5月6日 05:30 ]

新谷功一調教師
Photo By スポニチ

 【競馬人生劇場・平松さとし】現地時間7日(日本時間8日早朝)、米国でケンタッキーダービー(G1)が行われる。“スポーツで最も興奮する2分間”と称されるこのレースに挑戦するのがクラウンプライド(牡3歳=栗東・新谷功一厩舎)だ。

 2日の午後に現地入りした新谷師は、すぐに枠順抽選会に参加。翌3日早朝にはクラウンプライドと、ドバイ以来となる再会を果たした。

 「枠順抽選は、いの一番に指名されたので緊張する間もないまま引くと、7番という好枠が当たりました。馬に関してはドバイにいた時よりむしろ良く見えます」

 1977年3月生まれで現在45歳の新谷師はそう言った。

 彼の父は栗東で厩務員をしていたため、幼い頃から馬は近しい存在。乗馬もやっていた。しかし…。

 「母が厳しくて習い事を多くさせられました。乗馬もその一環としてやっただけなので、正直、馬の世界に入ろうとは考えていませんでした」

 翻意したのは高校卒業時に進路を考えた際。同級生が北海道の育成牧場であるファンタストクラブに就職するのを聞き「自分も厳しい母の下を離れて自ら稼ぎたい」とついて行った。

 結果、98年に競馬学校を経て99年から栗東トレセンに入ると、2000年からは森秀行厩舎で働いた。

 「気になる場所へは自分で行く森師の行動力には感服させられました。自分も英国や豪州に長期滞在するなど、世界を見させてもらいました」

 その後、大久保龍志厩舎など、いくつかの厩舎を経て調教師試験に合格。20年に開業すると、3年目の今年は先週の5月1日現在で14勝を挙げ全国リーディング10位。クラウンプライドでのUAEダービー優勝は初の重賞制覇でもあった。

 「厳しかった母は調教師試験に受かる直前に他界しました。うるさかったけど、そんな親心があったから勉強を続けられて調教師になれました」

 雲の上から見守る母に文句を言われないように、ケンタッキーでも好結果が出ることを期待したい。 (フリーライター)

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