【NHKマイルC】差せるオタルエバー!2週連続G1制覇へ横山和が好感触

[ 2022年5月6日 05:30 ]

ウォーキングマシンに向かうオタルエバー(撮影・亀井直樹)
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 差す競馬を覚え、マイル攻略だ。「第27回NHKマイルC」は5日、出走馬が確定。ファルコンS3着をステップに参戦するオタルエバーは以前より脚質の幅が広がり、しまいの脚を使えるようになった。馬具や調整パターンを工夫し、うまく歯車がかみ合った状態。今なら1F延びても対応できそうだ。先週G1初制覇を飾った横山和と新コンビを組み、中竹厩舎の先輩で09年の覇者ジョーカプチーノに続く3歳マイル王のタイトルを狙う。6日に枠順が発表される。

 新たな試みで本番へ。オタルエバーは真面目な性格ゆえに実戦でも、がむしゃらに走り過ぎる面がある。前走・ファルコンSはハミをトライアビットに替え、操縦性が良くなった。スムーズに折り合い、4角11番手から脚を伸ばして3着。新馬、秋明菊賞と昨年2勝は逃げ切りだったが一転、差す競馬で上位争いに加わった。さらにこの中間から馬具を工夫し、普段の調教でマウスネットを着用。中竹師が効果を口にする。

 「中間はマウスネットを着けたことで凄く落ち着きがある。前走は前半からリラックスして走れていた。結果は3着だったけど、収穫の多いレースだった」

 調整方法にもスパイスを加えた。これまでは1週前に負荷をかけ、レース当週は軽めの調整。このパターンをガラッと変えた。「1週前に(状態を)ピークに持っていくと性格的に本番までに(走る)気持ちがピークを過ぎてしまう。その点を考慮し、今週しっかり坂路で攻めました」と意図を説明した。

 頼れる鞍上が、きっと勝利への後押しになる。新コンビを組む横山和は先週、天皇賞・春をタイトルホルダーで逃げ切り、デビュー12年目でG1制覇を飾った。美浦から駆けつけ、最終追いに騎乗。初コンタクトを取った。中竹師は「追い切りではマウスネットを外していたけどジョッキーと呼吸が合い、しっかりコンタクトが取れていた」とうなずく。「ジョッキーによると背中が良く、これからまだ良くなると思うと褒めてくれた」と続けた。

 厩舎にとっても、このレースは縁のあるG1だ。09年にジョーカプチーノで勝ち、中竹師は開業11年目でG1初制覇となった。当時キングカメハメハ(04年V)のレースレコードを0秒1更新する1分32秒4で快勝。「前進気勢が旺盛なところや気性の難しい面は似ている部分かな」とかつての管理馬と姿をだぶらせる。舞台設定については「今の東京の馬場は硬いから速い時計が出る。スピード決着になった方が、より持ち味が生きる」と歓迎。再び府中マイルでG1奪取へ。期待十分に送り出す。

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2022年5月6日のニュース