【アイビスSD】オールアットワンス重賞初制覇 3歳馬Vは15年ぶり “真夏の千直決戦”強烈末脚で制覇

[ 2021年7月26日 05:30 ]

<新潟11R・アイビスSD>レースを制したオールアットワンス(撮影・郡司 修)
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 夏の新潟開幕を告げる千直G3「第21回アイビスサマーダッシュ」が25日、新潟競馬場で行われ、千直初挑戦の3歳馬オールアットワンス(牝=中舘)が重賞初制覇を飾った。3歳馬Vは06年サチノスイーティー以来15年ぶり3頭目。騎手時代に千直を得意とした中舘英二師(56)は、調教師として同レース初出走初Vとなった。

 五輪競技なら陸上100メートル。年に一度、極限のスプリント決戦を制したのは、千直初挑戦の新顔オールアットワンスだった。初コンビの石川は「これまでの競馬を見ていてスピードがあることは分かっていた。枠も良かったし、深く考えず彼女のスピードを生かすよう走らせた」と振り返った。

 スタートダッシュを決めたライオンボスが絶好の外ラチ沿いへ。悠々と逃げる王者を斜め前に見ながら仕掛けを待った。残り500メートルから一騎打ち。200メートル付近で先頭を奪って押し切った。五輪はほとんどの会場が無観客となったが、新潟競馬場は限定入場の約1900人が大声援。石川は「お客さんの前で力を発揮することができて良かった。素晴らしい金メダルだと思います」と称えた。

 「完璧でした」と石川の騎乗を絶賛したのは中舘師。「ライオンボスが速いのは分かっていたので、石川には“その後ろに入らず、自分の進路を確保してほしい”とだけ伝えた」と作戦通りの競馬に、してやったりの表情を見せた。

 体調も万全。「進路さえあれば勝手に伸びてくれる。それだけの状態にあった」と師。430キロでデビューした小柄な牝馬。当初は食が細く、満足な調教を積めなかったが徐々に改善。デビュー以来最高体重となる448キロでの出走だった。「カイバを食べるようになり、今回は加減せず攻めることができた」。華奢(きゃしゃ)な少女は、強豪牡馬をねじ伏せるまでに、たくましく成長を遂げた。

 騎手時代に千直で25勝を挙げ、同舞台の最多勝利数記録(柴田善とタイ)を保持する中舘師だが、アイビスSDは9度挑戦し、05年3着(スピニングノアール)が最高着順。騎手時代の心残りを、調教師として“一発ツモ”で晴らした。

 今後は福島県のノーザンファーム天栄でひとまず夏休み。師は「無理はせず、秋に向けて馬の状態と相談しながら次を決めたい」と話した。千直王者を沈めた価値ある金メダルを胸に、さらなる飛躍の秋を待つ。

 ▽オールアットワンス 父マクフィ 母シュプリームギフト(母の父ディープインパクト)18年4月24日生まれ 美浦・中舘厩舎所属 馬主・吉田勝己氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績6戦3勝 総獲得賞金7842万8000円。馬名の由来はホイットニー・ヒューストンの曲名。

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