えっ、なぜ、栗毛が大ピンチ!? 復興の旗手はオルフェーヴルだ!

[ 2021年6月15日 19:28 ]

社台SSでけい養されているオルフェーヴル
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 昨年末から“純白のアイドル”ソダシの影響で“白毛ブーム”が到来しているが、“好きな毛色アンケート”をすれば、1番人気は栗毛ではないだろうか。

 昭和から平成、令和と時代を問わず、活躍馬がズラリと並ぶ。古くは“悲運の貴公子”テンポイント、最近ではオルフェーヴルが代表格。体調や陽の当たり具合によってはキラキラと美しく光るので、多くのファンを魅了してきた。

 しかし、にわかに栗毛が“受難の時代”を迎えている。今年のJRA・G1に栗毛はのべ16頭が出走して未勝利。それどころか、馬券に絡んだのもフェブラリーSのエアスピネル(2着)の1頭のみ。驚くほど低調な成績に終わっているのだ。

 現役に限った栗毛の収得賞金上位を挙げると、1位・ケイティブレイブ(牡8)、2位・モズスーパーフレア(牝6)、3位・サリオス(牡4)、4位・サンライズノヴァ(牡7)、5位・インティ(牡7)。以下、エアスピネル、マテラスカイ、ノボバカラ、セイウンコウセイ、ヴェンジェンスと続く。失礼ながらサリオスを除く9頭はピークを過ぎた印象があるだけに、先行きは明るくない。

 栗毛低迷の原因は、サイアーランキングを見れば明白だ。というのも、今年のランキング(6月13日現在)の上位3頭、ディープインパクト、ロードカナロア、キズナには、ある共通点がある。それは、栗毛の産駒を生まない「ホモ鹿毛」ということ。リーディング上位の種牡馬から栗毛が生まれないのだから、栗毛の活躍馬が減るのは当然と言える。

 ランキング20位以内の栗毛は、7位のオルフェーヴル(13歳)、9位のヘニーヒューズ(18歳)、10位のダイワメジャー(20歳)、12位のスクリーンヒーロー(17歳)の4頭。一見するとタレントはそろっているように思えるが、年齢的なものを考えると、栗毛が“復興”できるかどうかは、オルフェーヴルにかかっていると言えるだろう。

 上半期のG1をしめくくる来週の宝塚記念(27日、阪神)に登録している栗毛は、キングニミッツ(牡8)、ミスマンマミーア(牝6)、ワイプティアーズ(牡6)の3頭。並み居る実力馬を前に苦しい戦いを強いられそうだが、少しでも上位に食い込むことを期待したい。

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