【シンザン記念】ククナ突出1番時計!“ポストアーモンドアイ”へ万全ラスト11秒6

[ 2021年1月7日 05:30 ]

坂路で追い切るククナ(撮影・西川祐介)
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 出世レースの3歳マイル重賞「第55回シンザン記念」(10日、中京)の追い切りが6日、美浦、栗東トレセンで行われた。アルテミスS2着のククナ(牝=栗田、父キングカメハメハ)は美浦坂路で好時計をマーク。歴史的名牝がステップとした登竜門の一戦に向け、態勢は万全だ。

 朝一番の美浦坂路。ククナのラストの切れは他馬とは一線を画していた。原田(レースはルメール)を背に単走。馬なりだが四肢の回転が非常に俊敏。ラスト1Fは11秒6(4F51秒2)を刻んだ。時計が出やすい馬場だったが、1Fはこの日の美浦坂路1番時計。2位が11秒9(アイオライトなど3頭)だから頭一つ抜けている。栗田師も「52秒くらいで、しまい重点のイメージだったが…良く見えたね。凄く弾んでいたし上がってからの息も楽そう」。満足げに好感触をアピールした。

 前走・アルテミスSは2着。最優秀2歳牝馬ソダシに敗れたが上がり3F33秒4の決め手を繰り出した。1000メートル通過60秒9のスロー。向かない展開の中、力は示した。指揮官は「重賞でどこまでやれるかと思っていたが…。最後にこじ開けてきたのは馬の力」と素質の高さを改めて評価した。そろそろパワーが必要な馬場になってきた中京だが「力のあるタイプ。こなせると思う」と語った。

 牡馬もいるシンザン記念を勝った牝馬には高い評価を与える必要がある。過去10年で牝馬は3勝。12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイは3冠馬となり年度代表馬に輝いた。ここを勝つことが名牝へのパスポート。来年の今頃、大見出しとなっている可能性を秘める。師は「いい競馬をすれば早めにローテーションを組める。本番に向けて調整しやすい」と、すでに先を見据える。目指せ、未来のジェンティル、アーモンド。ククナが夢を乗せて走る。

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2021年1月7日のニュース