【葵S】小錦VS舞の海!? 体重差対決を制し、ビアンフェが重賞2勝目をゲット!

[ 2020年5月30日 17:31 ]

先頭を最後まで譲らず、粘りきって重賞2勝目を飾ったビアンフェ(12番)(撮影・坂田 高浩)
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 自慢のスピードで“圧逃”した。3歳のスプリンターがそろった「第3回葵S」は1番人気のキズナ産駒、ビアンフェ(牡3=中竹)が好発からハナを奪って、ゴールまで一目散。2着のレジェーロを首差抑え、昨年の函館2歳Sに続く2つ目の重賞タイトルを手にした。今後は古馬との戦いが待ち受けるが、快足に磨きをかけて、秋にはスプリント界の頂点を目指す。

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 16頭の中でぶっちぎりの最重量558キロのビアンフェが飛ばす。前半3Fはスプリント戦となった10年以降で3番目に速い33秒5だったが、藤岡佑の手綱は引っ張りきり。道中で無理をしていない分、直線に向いても脚色は衰えない。ゴール前でこちらもキズナ産駒、最軽量398キロのレジェーロが迫ってきたが、きっちりと首差残してゴール。小錦と舞の海を彷彿とさせる160キロ差の接戦を制し、昨年の函館2歳王者が2つ目のタイトルを手にした。藤岡佑はスピードを絶賛する。

 「戦前は控えても…と思ってましたが、ゲートが今まで一番速いぐらいでしたし、逆らわずに行きました。デビューからずっと乗せていただいてますが、改めて凄いスピードがあるなと思いました。普通なら止まるペースですが、そこでもうひと踏ん張りできるのが、この馬の強さです」

 昨年6月のデビュー時に502キロだった馬体重は、1年で56キロも増えた。藤岡佑は「可能性を感じる馬だし、上の舞台を目指して成長してほしい」と大舞台を見据える。次走は未定だが、秋はスプリンターズS(10月4日、中山)が大目標。中竹師は「重賞を2つ獲ったし、G1を目標にしないとね」と夢を膨らませた。デビュー2戦目の未勝利から、スプリント戦に限れば3戦3勝。規格外の体とスピードを武器に、主役不在のスプリント戦線にくさびを打ち込む。(岡崎 淳)

 ○…葵Sで珍記録が生まれた。1着ビアンフェと2着レジェーロの体重差は160キロ。これはJRAに資料が残る86年以降の重賞では最大だった。過去最大は87年きさらぎ賞、95年スワンS、95年スプリンターズSの計3回、記録された128キロ差。95年スプリンターズSは1着ヒシアケボノが560キロ、2着ビコーペガサスが432キロだった。

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2020年5月30日のニュース